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 「スペックの強化により、現場で緻密かつ大量のデータを収集し、エッジで可視化や分析ができるようになった」――。コンピューターメーカーの米Stratus Technologies(ストラタステクノロジー)の日本法人である日本ストラタステクノロジー(東京・千代田)は、産業IoT(Internet of Things、IIoT)向けエッジサーバーの新製品「Stratus ztC Edge 200i」と、その上位機種である「同250i」を発売した。

 同社は18年に第1世代の「ztC Edge」をリリースしており、今回は第2世代となる。処理速度は第1世代に比べて大幅に向上しているとして、同社事業開発部担当部長の香月千成子氏は冒頭のように語り処理性能に自信をのぞかせた。

Stratus ztC Edge 250i
Stratus ztC Edge 250i
筐体(きょうたい)は非常にコンパクトで、スペースの限られた現場設置に配慮している。(出所:日本ストラタステクノロジー)
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 Stratus ztC Edge 200i/250iは、冗長化に対応するデュアル(2ノード)構成でも、シングル(1ノード)構成でも利用できる。「冗長化は不要で、仮想環境での集約管理機能が欲しい際は、シングル構成を選べる」(香月氏)。設定ウィザードによって数クリックでシングル構成からデュアル構成に簡単に変更可能。逆にデュアル構成からシングル構成に変えるウィザードも次のバージョンで提供予定という。

事業開発部担当部長の香月千成子氏
事業開発部担当部長の香月千成子氏
(出所:日本ストラタステクノロジー)
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 今回、多数のノードによるエッジコンピューティグのクラウド集中管理機能を強化した。例えば世界各国の拠点にあるノードを集中管理したい場合などに有効だ。「IT部門や保守パートナー、OEM(相手先ブランドによる生産)などが、遠隔の複数拠点に分散して保有するマシンを集中管理する場合などに活用できる」(同氏)。

 保守サービス面では、オプションを拡充させた。例えば、初期導入はコストを抑えて基本サービスのみとしておき、その後、必要に応じて、技術サポートやプロアクティブ健全性監視、故障製品の先出し送付といったオプションサービスを追加できる。日本の顧客ニーズに応えるため、10年間の長期保守サービスも用意した(保守サービスは必ずしも10年間利用する必要はない)。

 「製造業向けとして、現場設備の稼働率向上、省人化や自動化、新型コロナ禍でのリモートオペレーション、トレーサビリティー確保、多品種少量生産、OT/IT連携、エッジでの人工知能(AI)分析の活用といった課題を抱える現場に(ztC Edgeを)提案したい」(同氏)。販売数は国内で200ノードを目指すという。

IT専門家でなくても障害対応可能

 米Stratusのサーバー技術は、システムの「無停止」(可用性)を大きな特色の1つとしており、ミッションクリティカル、つまり「止まっては困る」システムが必要な金融、社会インフラや交通、薬品や製造、セキュリティーや空調などのオフィス環境関連といった分野で活用されているという。

 中でもztC Edgeは、現場(エッジ)での情報処理を担うサーバーに最適化された製品である。同社製品はIT専門家がいなくても速やかに導入して運用できるシンプルな機能や、システム管理の自動化などもその特徴としてうたう。

ztC Edgeの位置付け
ztC Edgeの位置付け
ztC Edgeは、現場(エッジ)での情報処理を担うサーバーに最適化している。(出所:日本ストラタステクノロジー)
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 可用性という点では、OS「Stratus Redundant Linux(Stratus 冗長化 Linux)」で動作する2つのノードを10Gイーサネットで結び、お互いがデータを複製し合いながら監視する仕組みとなっている。もし片方が故障した場合は、実行中のアプリケーションの処理がもう一方のノードに速やかに移り、そのノード上の仮想マシンが処理を継続する。その後は、故障したノードを新しいノードに置き換えて電源を入れれば、自動で復旧処理が行われる。ITに詳しくない現場担当者でも障害対応でき、かつ現場業務の処理も中断せずに済む。

冗長化による高可用性
冗長化による高可用性
(出所:日本ストラタステクノロジー)
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