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 フリマアプリ大手のメルカリが独自の集荷網の構築に乗り出した。全額出資の物流子会社、メルロジを2021年10月28日に設立。主にフリマ商品の集荷作業の効率化や送り主の利便性向上に取り組み、フリマのさらなる需要開拓につなげる役割を担う。

 新たに構築する独自の集荷網により、物流業務のうち集荷や仕分けをメルロジが担当する。集荷に必要なトラックや倉庫などは自社保有せず、外部のパートナー企業の協力を仰ぐ。荷物を仕分けた後に購入者まで荷物を届ける運送業務は、従来通りヤマト運輸や日本郵便といった運送会社に任せる。現在は送り主からの荷物の受け取りから集荷、仕分け、購入者への運送まで全ての物流業務を運送会社に任せている。

フリマ商品の集荷効率を高める独自の物流ネットワークを構築する
フリマ商品の集荷効率を高める独自の物流ネットワークを構築する
(出所:メルカリの発表資料を日経クロステックがキャプチャー)
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 メルロジの事業の核になるのは、メルカリが持つフリマアプリの取引データを駆使して集荷効率を高める取り組みだ。メルロジのCEO(最高経営責任者)に就任した野辺一也氏は「メルカリには利用者が何を出品して、どういう梱包サイズでどのような発送手段を活用しているのかといった月間利用者2000万人分のデータがある」と話す。

 もともとメルカリは2020年からヤマト運輸と連携して無人ポスト「メルカリポスト」を運営してきた。利用者がアプリ画面をヤマト側の読み取り端末にかざすだけで発送先シールを発行でき、梱包に貼り付けてすぐ投函(とうかん)できるなど、発送手続きを簡略化する仕組みだ。

 既に全国の「ドコモショップ」など約1000カ所に設置済みで、2024年末までに約8000カ所まで増やす予定である。メルロジは、メルカリに出品された商品の購買や配送などのビッグデータを分析し、メルカリポストを適切な場所に展開する役割を担う。これにより集荷作業の効率を一段と高める考えだ。

メルカリが全国に約1000カ所設置した無人ポスト「メルカリポスト」
メルカリが全国に約1000カ所設置した無人ポスト「メルカリポスト」
(出所:メルカリ)
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 加えて、メルカリへの出品にあたって利用者が感じる「煩わしさ」の解消にも力を入れる。具体的には、独自店舗「メルカリステーション」などの拠点で荷物を受け取って梱包を代行するサービスを順次拡大する。商品のクリーニングや補修の代行サービスも2022年春に導入する予定だ。