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23年の無人運転MaaS商用化にらむWILLER

 傘下にバス事業者を持ち、新たな移動サービスの開発に取り組むWILLER(大阪市)も、無人運転による移動サービスを23年に開始するという目標を掲げる。

 同社は、イスラエルMobileye(モービルアイ)と戦略的なパートナーシップを結び、モービルアイの自動運転技術と自動運転車両を使って、完全自動運転によって運行するタクシー(ロボタクシー)や自動運転シャトルによる完全自動運転のオンデマンド型シェアサービスの商用化を目指す。

 同社はさらに、21年8月18日~10月29日の約2カ月半、愛知県が21年度の自動運転実証実験の1つに採択した名古屋市鶴舞エリアの幹線道路を含む公道における自動運転の実証実験も実施している(図7*6

図7 WILLERなどが実施した名古屋市鶴舞エリアの自動運転の実証実験における走行シーン
図7 WILLERなどが実施した名古屋市鶴舞エリアの自動運転の実証実験における走行シーン
愛知県の21年度自動運転実証実験の1つに採択されて実施した。(出所:WILLER)
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*6 同実証実験には、WILLERの他に、名鉄バス(名古屋市)、名古屋工業大学、イオンタウン(千葉市)、WILLER子会社のバス事業者であるWILLER EXPRESS(東京・江東)、シンガポールのSingapore Technologies Engineering(STエンジニアリング)、BOLDLYが参画している。

 同実証実験は、周囲の安全確認やいざというときの運転を行うオペレーター1人と、周囲の安全確認や緊急停止ボタンを押すなどの補助的な役割を担う保安員1人を同乗させたレベル2のものだが、将来的には無人運転による移動サービスを見据えたものであり、25年の社会実装を目指している。