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 SOMPOホールディングス(HD)傘下のデジタル事業子会社SOMPO Light Vortex(ライトボルテックス)がヘルスケアサービスのプラットフォーム構築に向けて動き出した。同社は新型コロナウイルスのワクチン接種履歴や検査での陰性証明を表示するアプリ「Light PASS」を開発した。まずは2021年11月4日から徳島県と共同で地域イベントでの実証実験を通して実現可能性を探り、全国の自治体にも取り組みを広げていく方針だ。

SOMPO Light Vortexが開発したワクチン接種証明アプリ「Light PASS」 
SOMPO Light Vortexが開発したワクチン接種証明アプリ「Light PASS」 
(出所:SOMPOホールディングス)
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 「攻めとしてのコロナ対策が必要だと考えた」。SOMPOHDのデジタル戦略部特命部長とSOMPO Light Vortexの事業統括部執行役員部長を兼務する川真田一徳氏はLight PASSを開発した理由をこう話す。ここでいう「攻め」とは、感染防止やまん延防止を図りながら地域の経済活動を活性化させることを意味する。攻めるためには欧米で活用が進むワクチン接種証明を日本でも広めることが重要だという考えだ。

 日本ではデジタル庁がマイナンバーカードを用いて本人確認をするワクチン接種証明アプリの開発を進めており、2021年12月に提供を開始する予定だ。一方で、東京都や群馬県、沖縄県石垣市はワクチン接種証明アプリをそれぞれ独自に導入した。新型コロナのPCR検査などを手掛けるIcheck(アイチェック)や凸版印刷など独自にワクチン接種証明アプリを開発・提供する企業も出てきている。

地域経済活性化につながる機能盛り込む

 SOMPO Light VortexのLight PASSはワクチン接種証明書やPCR検査結果をスマートフォンに取り込むことで、アプリ上で簡易的にワクチン接種履歴や陰性証明を表示できる仕組みだ。現時点では実証実験の位置付けだが、2021年度内に見込む本番運用の際はなりすましを防ぐ機能も搭載する。具体的には、マイナンバーカードや運転免許証の写真などをアプリで送ってもらい、事務センターで本人確認を実施したうえで接種履歴や陰性結果を証明するように実装する計画という。

 加えて地域経済を活性化させるため、ワクチン接種履歴を持つユーザーや自治体が定める条件に合った陰性証明を持つユーザーに対して、飲食店などのクーポンを配信する仕組みも搭載する計画だ。自治体や企業はクーポン情報をLight PASS上に掲載できるほか、クーポンの利用状況を集計できるようにもする。川真田氏によれば、ある自治体からは、感染予防のため来店情報を基に店がすいている時間帯にクーポンを配信するような仕組みを要望されているという。