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 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の共通ポイント「Tポイント」の先行きが一層不透明になってきた。一部を除き、ヤフーの各種サービスとTポイントの連携が2022年3月末で終わる。ヤフーとの連携終了の舞台裏を探ると、急速に変わる共通ポイント市場の地殻変動が見て取れる。

Tポイントとヤフーの各種サービスの連携は2022年3月末で終了する
Tポイントとヤフーの各種サービスの連携は2022年3月末で終了する
(出所:ヤフー)
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ヤフーは「PayPayボーナス」に集約

 「ちょっと粘りすぎたかもね」。ソフトバンク幹部はヤフーの各種サービスとTポイントとの連携終了について、こうつぶやいた。

 Zホールディングス(HD)傘下のヤフーは2021年12月1日、一部サービスを除き、ヤフーの各種サービスに対するTポイントの付与・利用を終了すると発表した。2022年3月末でTポイントの付与・利用を終了し、4月1日から「PayPayボーナス」に切り替える。ヤフーはポイントに関して、グループを挙げて経営資源を注ぎ込むPayPay関連に集約する。

 CCCにとって、ヤフーを失う影響は計り知れない。ネットでの大きな足場を失うからだ。年間のポイント発行におけるヤフーの存在感は他の加盟企業に比べて大きかった。

 ヤフーとCCCは2012年6月に戦略的資本・業務提携で基本合意し、2013年に両社のポイントをTポイントに統一していた。ヤフーの宮坂学CEO(最高経営責任者、当時)はCCCとの資本・業務提携を発表した記者会見で、「最強タッグで日本のポイント市場を変える」と語っていた。それから10年弱で、両社の蜜月関係は終わりを迎えた。

 今回の連携終了に至る過程を見ると、Tポイントを取り巻く環境変化の激しさがうかがえる。ヤフーとソフトバンクが2018年にスマートフォン決済「PayPay」を始めた当初は、PayPayの知名度が限られていたこともあり、両社はTポイントとの連携強化に前向きだった。ソフトバンク幹部は当時、「Tポイントを売ってくれたら買いたいが、CCCにとってTポイントは虎の子だから売らないだろう」と話していた。