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 2021年12月24日、政府は「デジタル社会の実現に向けた重点計画(以下デジタル重点計画)」を閣議決定した。同計画はデジタル社会形成基本法に基づいて、デジタル社会を形成するために政府が迅速かつ重点的に実施すべき施策に関して基本的な方針を定めたものだ。

 デジタル重点計画の策定は2回目で、2021年6月に閣議決定したものをバージョンアップした形だ。今回はデジタル庁発足後初めての策定となり、デジタル社会の実現に向けて司令塔となるデジタル庁のみならず、各省庁の取り組みも含めて、その内容や工程表などを明らかにした。

 同計画には「デジタル原則」も盛り込んだ。デジタル原則とは、デジタル社会の実現に向けた構造改革のための原則で、「デジタル完結・自動化原則」など5つから成る。2021年12月22日に開催された「デジタル臨時行政調査会(デジタル臨調)」の第2回会合で決定した。

 政府はデジタル重点計画をデジタル臨調や「デジタル田園都市国家構想実現会議」などにおける検討や取り組みの「道しるべ」と位置付ける。2022年なかばをめどに次期重点計画の策定を目指す。

閣議決定されたデジタル重点計画の目次
閣議決定されたデジタル重点計画の目次
(出所:デジタル庁)
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 政府は同計画で、デジタル庁のミッションである「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を成した社会を実現すべく、6つの基本方針ごとに課題と目指す姿、そのために実施する取り組みを示した。

 6つの基本方針とは「デジタル化による成長戦略」「医療・教育・防災・子どもなどの準公共分野のデジタル化」「デジタル化による地域の活性化」「誰一人取り残されないデジタル社会」「デジタル人材の育成・確保」「信頼性のある自由なデータ流通『DFFT(データ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト)』をはじめとする国際戦略」――である。

 例えば最初の「デジタル化による成長戦略」では、課題として「新型コロナウイルス感染症への対応で行政の非効率が顕在化し、デジタルを最大限活用する必要がある」といった内容を明記。目指す姿としては、「データの活用によって全産業のデジタル化を推進し、規制や行政の在り方も含む抜本的な構造改革を実施し、1人ひとりのニーズやライフスタイルに合ったサービスが提供される社会」と明示した。それに向けた具体的な施策として、「デジタルファースト原則の法制面からの徹底」や「マイナンバーなどの利用の拡大」を挙げる。