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 ソフトバンクとZホールディングス(HD)がカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下の「Tポイント」運営会社の株式を売却する方向で調整していることが2021年12月27日までに日経クロステックの取材で分かった。ソフトバンクとZHDの離反でTポイントは存在感の低下が避けられず、CCCは生き残りをかけた瀬戸際に立たされている。

 関係者によると、2022年3月末までに交渉がまとまる可能性がある。ソフトバンクとZHDはTポイントの運営会社であるTポイント・ジャパン(TPJ)の株式を合計で35%弱保有しており、全株をCCCに売却する方向で調整している。売却額は現在詰めており、価格面で折り合わなければ、ソフトバンクとZHDが当面、TPJ株を保有し続ける可能性も残る。

 Tポイントを巡っては、ZHD傘下のヤフーが2021年12月1日、一部サービスを除き、同社の各種サービスとTポイントとの連携を終了すると発表していた。2022年3月末で「Yahoo!ショッピング」などに対するTポイントの付与・利用を終了し、4月1日から「PayPayボーナス」に切り替える。ソフトバンクも毎月の通信料の支払いなどに応じてたまるポイントをTポイントから「ソフトバンクポイント」に変更する。

 ヤフーとCCCは2012年に戦略的資本・業務提携で基本合意し、2013年に両社のポイントをTポイントに統合していた。TPJにヤフーが出資し、その後にソフトバンクとファミリーマートもTPJに資本参加していた。

戦略的資本・業務提携を発表するCCCの増田宗昭社長(左)とヤフーの宮坂学CEO(当時)
戦略的資本・業務提携を発表するCCCの増田宗昭社長(左)とヤフーの宮坂学CEO(当時)
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 しかし、2014年に楽天(現・楽天グループ)、2015年にNTTドコモが共通ポイント事業に参入し、競争が激化。ファミマは2019年4月、保有するTPJ株を全て売却すると発表した。さらに、楽天とドコモのポイント導入も明らかにし、Tポイントの独占が崩れた。

 Tポイントにとって、ファミマは重要な存在だ。それは店舗や利用客の多さだけが理由ではない。当初、Tポイント陣営にはローソンが参画していたが、三菱商事が独自ポイントの展開にかじを切ったことで離脱。追い込まれたCCCが頼ったのがファミマだった。そんな恩義から、CCCの増田宗昭社長は事あるごとに「ファミマを一番にする」と語っていた。