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ガス火力と原発を「再エネ貯蔵」で代替

 日本でもNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)によりCAESの実証プロジェクトが始まっており、再エネの出力変動対策として期待されている。カリフォルニア州でも同様に、今後もさらなる大量導入が予測されている太陽光による余剰電力の活用のほか、火力発電と原子力発電所の代替としての活用法も検討されている。

 CECは、カリフォルニア州の重要なエネルギー政策および計画を担う機関で、同州の画期的な法案である再エネ導入割当基準(RPS : Renewable Portfolio Standard)を管理しており、再エネ発電施設の承認や電力会社のRPS目標達成の確認などを担っている。

 カリフォルニア州は、クリーンエネルギーへの転換をさらに加速するため、2018年9月に「2045年までに100%ゼロカーボン電力」を目指す上院法案「100(SB100)」を可決した。さらに、今年6月、同州公益事業委員会(CPUC : California Public Utilities Commission)は、2023~26年の間に、11.5GWもの新規電源を稼働するための調達命令を同州の電力会社に対して発令した。この調達量は、約250万世帯に電力を供給する規模に相当する。この調達命令には、最大出力を少なくとも8時間、供給できる1GWに相当する長周期変動対応のエネルギー貯蔵が特別に組み込まれている。

 今回、エネルギー貯蔵に関しても大規模な調達容量を求めた具体的な背景には、現在唯一稼働中の原発と合計3.7GWの天然ガス火力の閉鎖に伴い、代替となる新しい電源としてエネルギー貯蔵を位置づけていることがある。

 カリフォルニア州では2045年までにすべての天然ガス火力が廃棄されることになっている。現在同州で発電される電力の43%は天然ガス火力によるものであり、エネルギー貯蔵は、天然ガス火力の代替に再エネを増やしていく上で重要な役割を果たすとされている(図3)。

図3●カリフォルニア州内で現在、稼働している天然ガス火力発電所
図3●カリフォルニア州内で現在、稼働している天然ガス火力発電所
(出所:US DOE EIA)
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