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 インターネット上の仮想空間「メタバース」に注目が集まる中、仮想的なオフィスにアバターを介して出社できる「仮想オフィスサービス」の提供ベンダーもこのキーワードを意識して、サービスを進化させている。この進化の過程で、テレワークや、出社勤務との併用であるハイブリッドワークをしている企業の業務現場にメタバースを適用する際、メタバースに求められる要件が早くも見えてきた。

 メタバースを意識してサービスを進化させている1社が、3D(3次元)空間でできた仮想オフィスを利用するサービス「RISA」を提供しているOPSIONだ。同社は2022年1月12日、RISAの2D版(2次元版)の提供を始めた。

 RISAの2D版は、2D空間上の仮想的なオフィスに、アバターを介して出社して、同じ部署やチームのメンバーなどとコミュニケーションが取れるようにするサービスだ。音声通話やビデオ通話、チャット、画面共有などの機能を備える。「取り込み中」といった自身の状況を伝えるステータス機能や、今の気分などを短い文で伝えられる一言コメント機能もある。2D版の月額料金は税別で1万円(およそ20ユーザーのアバターが入れる小さめの1フロアを利用する場合。ユーザー数の上限はなし)からだ。

OPSIONが提供を始めた仮想オフィスサービス「RISA」の2D版の画面
OPSIONが提供を始めた仮想オフィスサービス「RISA」の2D版の画面
(出所:OPSION)
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仕事中に常時接続、すぐに使えることが重要

 OPSIONがRISAの2D版の提供を始めた背景や、2D版が備える機能をみていくと、テレワークやハイブリッドワークに取り組む業務現場にメタバースを適用する際に、メタバースに求められる必須要件は主に3つあることが分かる。

 要件の第一は「業務用のパソコンでもストレスなく利用できる」だ。OPSION が2D版の提供に踏み切った背景には、顧客企業の間で「業務中いつでも、部署やチームのメンバーが仮想空間に集まってすぐにコミュニケーションを取れるようにしたい」というニーズが強いことがある。

 このニーズに応えるには、業務用パソコンでもストレスなくサービスを利用できることが欠かせない。しかし、3D版を業務用パソコンで利用すると、CPUやメモリーといったハードウエアリソースの消費量がかさんで、「ストレスなくサービスを利用するのが難しいケースが出ていた」とOPSIONの深野崇社長は説明する。そこでOPSIONは2D版の提供も開始。パソコンにかかる負荷を大幅に軽減させて、ユーザーが仕事中、常に接続して利用できるようにしたという。