全923文字
PR

 OKIネクステック(ONT、埼玉県所沢市)は振動や照明光から得た小さなエネルギーで無線を発信できる環境発電無線の供給事業を本格化する。サンプル機器を「ネプコン ジャパン」(2022年1月19~21日、東京ビッグサイト)で出展するなどしてニーズの開拓を図り、関連するハードウエアやシステム、サービスの供給で2023年度に10億円の売り上げを目指す。既に鉄道関連で実績があるほか、建設現場、道路などに関連する引き合いを得ているという。

 環境発電無線は、太陽光や室内照明、振動、熱、電磁波などのわずかなエネルギーを電気エネルギーに変換する環境発電により無線を発信する技術。ONTは電力や交通、放送、生産設備などの業務用電子機器と、それらに適用可能なプリント配線基板を手掛けており、「カスタム電源技術と無線技術に強みがある」(代表取締役社長の野末正仁氏)。既に保有する環境発電に関する技術を組み合わせて、電池や外部電源なしで通信ができる小型の装置を開発し、ニーズを掘り起こして売り込みを図る。

 開発した装置は2種類。1つは数cm角の光発電パネルとBLE(Bluetooth Low Energy)通信モジュールを組み合わせ、蛍光灯やLEDなどの照明光のもとで10m程度の距離まで電波を飛ばす装置(図1)。光発電パネルで得た電力を、0.8Vから昇圧する電源回路で安定化させ、無線発信に利用できるようにした。既に鉄道分野で、車両が所定の位置にあるかどうかを検知する目的で適用が始まっており、ONTはほかにも位置の検知や近距離の信号通信に利用可能とみている。

[画像のクリックで拡大表示]
図1 光発電パネルとBLE通信モジュールを備える環境発電無線モジュール
図1 光発電パネルとBLE通信モジュールを備える環境発電無線モジュール
10mまでの近距離通信用。電気二重層コンデンサーなしでも動作する。(出所:OKIネクステック)
[画像のクリックで拡大表示]