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 NTTドコモは、同社の研究開発や最新技術を活用したソリューションなどを紹介する「docomo Open House'22」(2022年1月17~19日にオンライン開催)で、遠隔地にいる人に対して他人の動作・感覚などを届けることを支援する人間拡張向けの連係基盤(プラットフォーム)を披露した(図1)。例えばデバイスを装着した人が手を動かすと、遠隔地にいる他人の手の筋肉が刺激されて連動して動くようなイメージだ。

図1 人間拡張向けの連係基盤
図1 人間拡張向けの連係基盤
NTTドコモが人間拡張向けの連係基盤を開発した。複数のデバイスをつなげることで、動作や感情などの共有を目指している。同基盤を通じて、各個人で異なる身体の差を縮めて動作をできるようにしたり(動作のパーソナライズ化)、実行者が行ったことをロボットがより細かく実行したり(動作の拡大・縮小)できるようにしていきたいとする。(画像:NTTドコモ)
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 これまでにも刺激などを遠隔から送るシステムは開発されてきたが、同基盤は、異なるデバイス間での動作の伝達などを支援する。また、利用者にパーソナライズ化した伝達も容易にする。具体的には手の動きの強さ・開き方などに制限があった場合、その人の状態に応じた調整をかけやすくする。

 会場では、同基盤を利用したデモンストレーションも実施した。その1つが「動作の共有」である。デバイスを身に着けた男性(実行者)が手を握ると、その動作が通信で伝わり、もう1人の男性(対象者)が本人の意思とは関係なく手を握った。このデモで利用したのが、生体音響で手の動きを把握するデバイス、腕に巻いて電気刺激を与えるデバイスだ(図2、3)。実行者が生体音響を利用したデバイスを身に着けて手を動かすと、その動作に応じて対象者に電気刺激が加えられて同様に手が動くようになっていた。前者はNTT製で、後者は人間拡張向けデバイスを手掛けるH2L(東京・港)製である。

図2 生体音響を利用したデバイス
図2 生体音響を利用したデバイス
超音波を手に当て、筋肉や骨などの状態データを取得している。手の動作によって変化する筋肉や骨の状態からどう動かしているかを把握する。簡単な指の動きも分かる。動作を伝達する実行者は、同デバイスを装着していた。(写真:日経クロステック)
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図3 電気刺激を与えるデバイス
図3 電気刺激を与えるデバイス
電気刺激を与えることで、対象者の手を動かす。デモでは、図2のデバイスを装着した実行者の動きを真似るようになっていた。H2Lは筋肉の動きを把握する筋変位センサーも開発しており、それと組み合わせた動作の伝達も可能である。(写真:日経クロステック)
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