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 半導体の2021年の売上高で3年ぶりにトップになった韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の勢いが止まらない*1。半導体のオリンピックと称される国際学会「ISSCC(International Solid-State Circuits Conference)」 ホームページ の第69回大会(ISSCC 2022、22年2月にオンライン開催)において、200件の採択論文(論文の第1著者で判断。外国法人が第1著者も含む。招待講演は除く。以下同)のうちSamsungは17件を占め、前回(ISSCC 2021)に続いて首位を維持した。日本はアジアで一人負けの様相だが、イメージセンサーで踏ん張った。全9件中の3件が日本勢の発表だった。

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 ISSCCは国際学会の中では、企業からの発表が多い。今回のISSCCでは3割以上を企業が占める。その中でも圧倒的に強いのがSamsungである。採択論文数は17件で前回(ISSCC 2021)より2件増えた*2、*3。企業で2位の米Intel(インテル)は前回と同じく10件にとどまった。企業3位は米IBMで5件だった。3件の韓国SK hynix(SKハイニックス)と米Analog Devices(アナログ・デバイセズ)、台湾TSMC(台湾積体電路製造)がそれに続く。

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ISSCC 2022で2件以上の採択論文がある企業と研究機関
ISSCC 2022で2件以上の採択論文がある企業と研究機関
論文の第1著者で判断。外国法人が第1著者も含む。招待講演は除く。日本の企業や研究機関は1組織もない。なお、2件以上の論文が採択された大学は29ある。そのうちの1つが東京工業大学(東工大)で、3件の論文が採択された。(出所:ISSCC 2022のAdvance Programなどから、日経クロステックが作表)
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 Samsungは、世界初のメモリーを3件、すなわち(1)220層縦積みの3次元NANDフラッシュメモリー(講演番号 7.4)、(2)27Gビット/秒/ピンのGDDR6型DRAM(講演番号 28.2)、(3)9.5Gビット/秒/ピンのLPDDR5X型DRAM(講演番号 28.3)を発表する。同社はメモリーだけでなく、様々な分野での発表がある。セッション13の「Digital Techniques for Clocking, Variation Tolerance and Power Management」で3件発表するほか、2件以上の発表があるセッションは5つを数える。

韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の採択論文(外国法人分を含む)
韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の採択論文(外国法人分を含む)
(出所:ISSCC 2022のAdvance Programなどから、日経クロステックが作表)
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 採択論文数2位のIntelは、前回のISSCC 2021のプロセッサーのセッションで発表がなく、関係者を驚かせたが、今回は2件の発表がある。次期GPU(Graphics Processing Unit)の「Ponte Vecchio」(講演番号 2.1)と次期サーバー用MPU(Micro Processing Unit)の「Sapphire Rapids」(講演番号 2.2)である。どちらも21年8月の同社プライベートイベント「Intel Architecture Day 2021」と国際学会「Hot Chips 33」において詳細が紹介されており*4、今回のISSCCで新規の情報が出てくるかは気になるところだ。採択論文数3位のIBMも、プロセッサーのセッションで2件を発表する。同社は前回3件だったので、今回は2件増えた。

関連記事 *4 x86にも「big.LITTLE」の波、IntelがPC向け次期MPUで
米Intel(インテル)の採択論文(外国法人分を含む)
米Intel(インテル)の採択論文(外国法人分を含む)
(出所:ISSCC 2022のAdvance Programなどから、日経クロステックが作表)
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米IBMの採択論文(外国法人分を含む)
米IBMの採択論文(外国法人分を含む)
(出所:ISSCC 2022のAdvance Programなどから、日経クロステックが作表)
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