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 NTTデータが電子カルテなどの医療情報の利活用を加速させる。エクサウィザーズと協業し、100万人以上の患者の医療情報をAI(人工知能)で解析することで、治療実態を詳細に把握するためのサービスを開発する。疾患ごとの治療実態のデータなどを製薬企業に提供し、薬の研究開発や適正利用の推進などに役立ててもらう。

千年カルテの医療情報をAIで解析することで治療実態を可視化する
千年カルテの医療情報をAIで解析することで治療実態を可視化する
(出所:123RF)
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 今回NTTデータとエクサウィザーズが解析するのは、医療情報プラットフォームの「千年カルテ」の情報だ。千年カルテは提携する医療機関から提供を受けた電子カルテやレセプトデータなどを対象に、同一患者の情報を統合した上で匿名加工したもの。2019年から医療情報の収集と加工が始まり、2022年1月時点で43施設、約115万人の医療情報を蓄積したという。

 NTTデータは次世代医療基盤法下の認定医療情報等取扱受託事業者として、千年カルテの匿名加工と匿名加工後のデータを企業などに提供する役割を担ってきた。これまでは疾患別に集めたデータを集計して提供していたが、今後は医療情報の解析を得意とするエクサウィザーズと組んでAIを活用することで、より詳細に分析したデータも提供できるようにする。「千年カルテが100万人以上の医療情報を蓄積して大規模になり、本格的にAIで解析できる準備が整った」とNTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 第四製造事業部 課長代理の長谷川義行氏は話す。

 電子カルテの経過記録など自由記載する情報は構造化されておらず、そのままでは解析するのは難しい。例えば同じ言葉でも漢字で入力する人とひらがなで入力する人がいるほか、効果があったことを示す表現は何種類かあってばらつく。そこでエクサウィザーズが強みを持つ自然言語処理技術を応用し、同様な意味を示す言葉を同じグループとして解析できるようにデータの抽出と標準化に取り組む。また、AIを活用した新規サービスの開発にも取り組む。