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 日経エレクトロニクスとSEMIジャパンは、2022年4月1日~4月中旬に国内に拠点を持つエレクトロニクス関連企業に対して、ウクライナ危機に起因する資源の高騰・逼迫などエレクトロニクス産業への影響について緊急調査を実施した。その結果、半導体メーカーは、数カ月分の在庫を確保しているため、ただちに生産に影響が出ることはなさそうであることが分かった。一方で、半導体製造に関連する材料を扱う商社では、既に影響が顕在化しており、事態が長期化すれば、製造の停止まではいかないものの、最終製品の値上げを余儀なくされそうだ。

 アンケートを送付したのは、材料商社、半導体製造装置メーカー、半導体/電子部品メーカーなど計50社である。このうち23社から回答を得た。

 まず、「自社で取り扱う材料、あるいは御社が製造する製品で利用する材料に影響が出る懸念があるか」を聞いたところ、23社中8社が「影響が出そう」だとした(図1)。この8社のうち、3社が材料商社である。材料入手において、既に苦労している様子がうかがえる。

図1 【問1】ウクライナ危機が製造に与える影響度合い
図1 【問1】ウクライナ危機が製造に与える影響度合い
総回答数は23(出所:日経クロステック)
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 では、エレクトロニクス部品・製品に影響が出そうな材料は何か。「サプライチェーン上で懸念しているのはどのような材料」について自由回答で聞いたところ、やはり、ネオン、クリプトン、キセノンといったロシア・ウクライナが大きな世界シェアを占める希ガスや、パラジウムなどの鉱物資源という答えが返ってきた(図2)。その他、金やタングステン、スズ、銅などの調達にも懸念があるという声があった。なお、希ガスはエッチングなど半導体製造に使われる他、エキシマレーザーの原料としても利用される。パラジウムは、半導体のリードフレームのめっきに使われる。

図2 【問2】回答社が影響を懸念する材料
図2 【問2】回答社が影響を懸念する材料
自由回答の結果(出所:日経クロステック)
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