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 日本でも活況を呈するNFT(非代替性トークン)ビジネスだが、法律面をはじめ課題は多い。これらの課題を解決し、NFTビジネスを軌道に乗せるべく政府や業界団体が本格的に動き始めた。

 自由民主党デジタル社会推進本部のNFT政策検討プロジェクトチーム(PT)は2022年3月30日、「NFTホワイトペーパー(案)」を取りまとめた。主に中長期のNFTビジネスの推進を狙ったものだ。

 翌3月31日には、暗号資産交換業者や金融業界各社が参加する日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が「NFTビジネスに関するガイドライン」の第2版を公表した。現状のNFTビジネスで直面する課題解決を狙っている。

NFTビジネス推進を支援する2つの取り組み
NFTビジネス推進を支援する2つの取り組み
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NFTに付随する権利があいまい

 NFTホワイトペーパーではNFTビジネスの推進にかかわるテーマを6つ挙げ、課題と提言を整理している。これらの中で、中長期の視点で重要なポイントは2つある。

 1つは「国家戦略の策定・推進体制の構築」で、NFTビジネスを所管する専門組織や担当大臣の設置を掲げる。NFTビジネスはさまざまな業界が関わり、関連する法規制なども省庁横断的になる。そのため「各省庁と連携しながら課題を解消していくための司令塔が必要だ」と、NFT政策検討PTのメンバーを務める衆議院議員の神田潤一氏は強調する。

 もう1つは「NFTビジネスを支えるブロックチェーンエコシステムの健全な育成に必要な施策」。同PTでは、NFTビジネスを推進するスタートアップ企業の育成を重視する。そのため「自社発行の保有トークンに対する時価評価課税の負担が非常に重い」など、日本で起業する際の課題に対応していく必要があるとしている。

 自民党は2022年4月初旬に、「5年後にスタートアップ企業への投資額を10倍超にする」などの提言を盛り込んだ「スタートアップ・エコシステムの抜本強化に向けた提言(案)」をまとめた。「これらを対にして推進していく」(神田氏)という。