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 最大のポイントである第一種型式認証の安全基準は、(1)人口密度が高いエリアでの運航と、(2)人口密度が低いエリアでの運航に分けて設定される。まず、リスクが高い(1)については、当面、軽飛行機など有人機向けの「耐空性審査要領第 II 部(第61改正)」への適合を求める。この審査要領には、航空機および装備品の安全性を確保するための強度、さらに構造や性能についての基準が定められている。

 一方、物流ドローンの実証が数多く進められている山間部や島しょ部など(2)のエリア向けの機体には、22年に米連邦航空局(FAA)が公表した基準を参考に国内向けに基準を策定・適用するという。こちらは例えば、「風速10m/秒以上の耐風性を持つこと」「バッテリーを2個搭載して冗長性を担保すること」など、安全性の確保について性能や部品などに一定の基準を設けるのではなく、パフォーマンスベースのものとなる。その上で、「メーカーが設定した性能が正しく発揮されて安全かどうかを実際の飛行試験で主に証明するものだ」(国土交通省航空局担当者)という。

 レベル4でも市場がまず立ち上がるのは(2)のエリアなので、これに向けた機体には有人機と同等の厳しい安全基準を課すのではなく、“現実解”を適用して早期のビジネス化を促す考えだ。

 なお、現時点では詳細は検討中だが(2)のエリア向けの機体に対して「人口密度に応じてフライト実証時間を変化させることも検討している。当然、安全性に対する要求が厳しくなるほどフライト実証時間が長く設定されることになる」(同担当者)。

 国土交通省では、機体メーカーと協議を重ねながら22年7月より順次、安全基準を策定するとしている。