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パワー半導体不足を招く3つの部材

 第1に、モジュール製品やディスクリート製品の端子に利用する銅である。現在、太陽光発電システムや電気自動車(EV)の需要増から、それらで利用される銅の需要も伸びて需給が逼迫(ひっぱく)。先物取引の価格も高騰している。

 第2に、モジュール製品やディスクリート製品のパッケージで利用する封止用の樹脂材料だ。第3に、「絶縁基板」と呼ばれる部品が不足しているという。これは、パワーモジュール内で、パワー半導体チップを実装する基板である。

 こうした状況がいつ改善するか、現状でははっきりとしていない。とりわけ銅に関しては、パワー半導体に限らず産業界全体に影響が及んでおり、見通しを立てるのが難しい。特に懸念されているのは樹脂材料であり、「あくまで個人的な見解だが、3つのうち樹脂材料の不足が一番深刻だと思う」(パワー半導体技術者)との声も挙がる。もともと、「(ロジック半導体に比べて)少量多品種の傾向が強いパワー半導体は、一度需給バランスが崩れるとなかなか元に戻らない」(パワー半導体研究者)とされる。電動車両や再生可能エネルギー関連システム、FA機器などにおける旺盛な需要を考慮すると、パワー半導体不足はしばらく続きそうだ。