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 数百人単位でITエンジニアを社内に抱え、情報システムを内製する先進企業として知られるニトリホールディングス(HD)が、IT部隊のさらなる拡大に向けて動き始めた。

 同社は2022年6月20日、新たなIT子会社「ニトリデジタルベース」を本格稼働させる。エンジニアを同社に集約し、ニトリグループ全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める方針だ。

 既に2022年4月1日に設立を済ませ、エンジニアの採用活動を開始。オフィスは2022年4月下旬に東京・目黒にオープンした「ニトリ目黒通り店」に併設するかたちで開いた。

東京・目黒に設けた「ニトリデジタルベース」の拠点
東京・目黒に設けた「ニトリデジタルベース」の拠点
(出所:ニトリホールディングス)
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25年以上にわたり内製を「徹底」

 「エンジニアに適した人事制度・給与体系を備えた新会社を設立することで、エンジニアを採用しやすくする」。ニトリデジタルベースの社長を務める、佐藤昌久ニトリHD上席執行役員CIO(最高情報責任者)は新会社設立の狙いについてこう語る。「新会社立ち上げにより、ニトリがIT・デジタル戦略に本気だと対外的にアピールする狙いもある」(佐藤CIO)。

 2022年2月期決算に35期連続の増収増益を達成するなど急成長を続けるニトリHD。強さを支える最大の特徴は、家具・インテリア用品の企画・製造から販売、物流までを自社で一貫して行っている点だ。自前主義を支える情報システムについても、1996年の情報システム部門設立以降、25年以上にわたり「内製を徹底してきた」(同)。

 内製を続けるためエンジニアを長く自社採用してきたが、「採用競争は年々激しくなってきている」(佐藤CIO)。折からのエンジニア不足に加え、ニトリHDの人事制度では給与や休日数、勤務体系などが中途採用応募者の希望と合わず、採用できなかったことが度々あったという。

 そこで今回、新たな人事制度を導入したニトリデジタルベースを立ち上げた。給与をエンジニア市場の水準にそろえたほか、休日数を増やし、フレックス勤務やリモート勤務も可能とした。