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 フランスValeo(ヴァレオ)は、第3世代LiDAR(レーザースキャナー)の薄型品を2025年以降に量産する。「レベル2+」の先進運転支援システム(ADAS)や、「レベル3」の自動運転システム(ADS)などの主要センサーとして、自動車メーカーに売り込む。同社の第3世代LiDARにはボックス型の製品もあり、2024年に量産を始める。薄型品を追加で投入するのは、車両への搭載性を高めるのが狙いである。

 ヴァレオは第3世代LiDAR「SCALA 3」(以下、第3世代品)を、車両のフロントグリルやルーフ(屋根)に搭載できるとみており、遠方の対象物を検知するには、屋根に搭載するのが望ましいとする。ただ、屋根にボックス型の製品を搭載すると、車両の外観デザインを損ねる恐れがある。「自動車メーカーから、搭載性を高めるために薄くしてほしいという要望が多かったため」(ヴァレオの日本法人であるヴァレオジャパンの担当者)、薄型品を追加することにした(図1)。

薄型の第3世代品(プロトタイプ)
図1 薄型の第3世代品(プロトタイプ)
(写真:日経Automotive)
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130km/hまでの車速に対応

 第3世代品はボックス型と薄型のいずれも、波長が905nmの近赤外線を使う。スキャン方式は、回転するミラーを内蔵した「メカニカル型」である。450万画素の3D(3次元)の点群データを、25フレーム/秒の速度でリアルタイムに生成する。300m以上先の対象物を検知し、130km/hの車速まで対応できるのが特徴だ。

 これに対して、2021年から量産している第2世代品「SCALA 2」が対応できる車速は60~80km/hまでだった。最大検知距離は歩行者で約50m、乗用車で約150m、トラックで約200mとなっている。

 第3世代品の水平検知角は120~130度、垂直検知角は約26度。第2世代品の水平検知角は133度、垂直検知角は約10度である。第3世代品は第2世代品と比べて水平検知角はほぼ同じだが、垂直検知角は約2.5倍に拡大している。解像度も第2世代品より大きく向上した。取得した点群データの処理性能や受光素子の性能などを高めたのがポイントである。