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 誉田CFCの開設当初はおよそ1000台のロボットが稼働する予定だ。詳細なサービス内容はこれから詰めるが、高速かつ効率的なピッキング作業を24時間続けられるため、従来のネットスーパーよりも配送時間帯の選択肢を増やしたり注文受付時間を遅めにしたりといった可能性が広がる。

 一般にネットスーパーは既存の店舗にある商品を店員がピッキングして配送する。いわば店員による「買い物代行」の延長のような形態だった。人海戦術頼みのため、取り扱える商品数やサービス提供時間帯には限界があった。

AIで配送計画や販売量を予測

 AI技術も積極的に活用する。一例が最適な販売計画や配送計画の立案だ。イオンネクストは誉田CFCに、オカドソリューションズ製のWMS(倉庫管理システム)とTMS(配送管理システム)を導入する。これらのシステムは相互に連係しており、配送状況やドライバーの情報から一定時間内に配送可能な商品数量や配送経路をAIがはじきだして販売計画システムに取り込み、販売量を予測するといった使い方が可能という。

 「配送能力に余裕があるのに販売量を絞ると配送稼働率が下がり、結果として商品の価格が割高になる。オカドソリューションズのシステムはシステム間の連係が容易で、効率的に商品を届けられる」。イオンネクストの樽石将人技術責任者CTOは、こう意義を強調する。

 次世代ネットスーパー事業のシステム開発に当たっては、調達、物流、ITシステムやサポートなどについてイオングループ共通のシステム資産を積極的に活用する方針だ。

 イオンは2021~2025年度の現中期経営計画で、デジタル売上高を2025年度に1兆円と、2019年度の約14倍に高める目標を掲げる。中でも同社におけるネットスーパー事業の2021年度まで3カ年の年平均成長率は35.1%と、リアル店舗・食品売上高の2.4%を大きく上回る。デジタル売り上げで「国内リアル小売りでトップレベル」(イオンの吉田昭夫社長)を目指すイオンの次世代戦略が、いよいよ本格化する。