全2415文字
PR

 パナソニックオートモーティブシステムズは、自動車のサイバーセキュリティーに関する特許調査の結果を公表した。同社が特許調査会社のパテント・リザルト(東京・文京)に依頼して調べたもので、日本、米国、欧州のいずれもパナソニックグループが首位となった。

 パナソニックオートモーティブシステムズはこれまでも自動車のサイバーセキュリティー分野に強みを持つと説明してきた。今回は特許面から、そのことを具体的に示した。

 特許検索に使う条件式はパテント・リザルトが作成した。公平を期すため、検索キーワードには「セキュリティー」×「通信」×「自動車」といった一般的なものを用い、「恣意的にならないようにした」(同社)と言う。なお、今回の調査ではサイバーセキュリティーに焦点を当て、車両の盗難などはあえて外した。

 日本の特許については、2000年1月~2022年1月末に特許庁で公開された自動車セキュリティー関連の特許1528件を抽出、分析した。各特許の強さ(注目度)をパテント・リザルトが独自にスコア化し、グラフや表にまとめている。スコアは、他の特許や審査官から引用された回数の多さなどを反映しているという。

 グラフでは、円の大きさが有効特許件数、横軸がスコアの最高値(個別特許の強さ)、縦軸がスコアの合算値(総合的な強さ)である。なお、縦軸の合算値については、ある一定のスコア以上の特許について合算しており、単純に特許件数が多いほど有利になるとは限らないという。グラフを見ると、横軸の個別特許の強さではKDDI、縦軸の総合的な強さではパナソニックグループが首位となっている。

日本の自動車セキュリティー関連特許のスコアマップ
日本の自動車セキュリティー関連特許のスコアマップ
(出所:パテント・リザルト)
[画像のクリックで拡大表示]
日本の自動車セキュリティー関連特許の上位15社
日本の自動車セキュリティー関連特許の上位15社
(出所:パテント・リザルト)
[画像のクリックで拡大表示]
日本の自動車セキュリティー関連特許の上位5社の推移
日本の自動車セキュリティー関連特許の上位5社の推移
(出所:パテント・リザルト)
[画像のクリックで拡大表示]