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 アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)が地方自治体との連携を強化している。クラウドサービスを活用した地域のエンジニアコミュニティーや産業活性化に加え、行政機関でのクラウドサービス活用が進む中、地方公務員である自治体職員のクラウド人材育成につなげる。

 クラウドサービス提供事業者の自治体との連携を巡っては、日本マイクロソフトが先行してきた。これまで教育や行政デジタルトランスフォーメーション(DX)の領域で、愛知県、横浜市、神戸市、金沢市、東京都中野区などと連携を進めてきた。自治体の情報システムなどでもパブリッククラウド活用が進む中、自治体側にもクラウドサービスに明るい職員の育成を進めたい狙いがある。

地域コミュニティー活性化やクラウド人材育成

 2022年9月15日、AWSジャパンは浜松市と連携協定を締結したと発表した。「デジタル・スマートシティのエコシステム形成」が連携協定の狙い。具体的には、クラウドを活用するスタートアップ支援やエンジニアコミュニティーの活性化、クラウド人材育成などを進める。AWSジャパンが自治体と連携協定を結ぶのは、同12日に発表した茨城県つくば市に次いで2例目となる。

鈴木康友浜松市長(左)とAWSジャパンの宇佐見潮執行役員パブリックセクター統括本部長
鈴木康友浜松市長(左)とAWSジャパンの宇佐見潮執行役員パブリックセクター統括本部長
(出所:Zoomの画面をキャプチャー)
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 浜松市はこれまでもITで地域課題の解決を目指す一般社団法人のコード・フォー・ジャパン(東京・文京)と連携し、AWSのクラウドサービスを採用したデータ連携基盤の構築を進めてきた。このデータ連携基盤を活用して事業を生み出すため、「“デジタル・スマートシティ浜松” データ連携基盤を活用した実証実験プロジェクト(Hamamatsu ORI-Project、Hamamatsu Open Regional Innovation Project )」を介して、事業者のデータ活用のトライアルやワークショップなどを実施。今回の連携協定では、AWSジャパンはまず2022年度、このプロジェクトに参加する企業などを支援する。

 その上で、浜松市が開催するセミナーなどを通じて地域のエンジニアコミュニティーの連携強化を進めたり、浜松市職員のデジタルスキル研修を行ったりする。

 AWSジャパンの宇佐見潮執行役員パブリックセクター統括本部長は浜松市との連携協定の背景について、「(浜松市は)一定以上のスタートアップのコミュニティーができていて、浜松市がバックアップしていることが大きい。既にあるコミュニティーを強固に発展していけるように、DX実現のケースを増やしたい」と説明する。