全1672文字
PR

 急激に進む円安や物価高による逆風。それが米Apple(アップル)のスマートフォン新機種「iPhone 14」シリーズの売れ行きにも如実に表れた。市場調査会社BCNがまとめた大手家電量販店におけるPOS実売データによると、iPhone 14(派生機種を含む。断りがない限り以下同)の販売台数は、予約分含む販売初日は2020年の「iPhone 12」比で約69%減、2021年の「iPhone 13」比で約31%減。シルバーウイークを含む発売から10日間の累計でも、iPhone 12比で約56%減、iPhone 13比で約23%減と振るわない。

iPhone 12、iPhone 13、iPhone 14の販売台数指数
iPhone 12、iPhone 13、iPhone 14の販売台数指数
(出所:BCNのデータを基に日経クロステックが作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 iPhone 14では一部機種の発売が2022年10月にずれこんだ影響もあるとみられるが、過去のiPhone発売時のような勢いを打ち出すには至っていない。円安に伴い日本国内での販売価格が上昇したことや、スマホ以外にも幅広い製品に広がる物価高などの影響で、消費者の買い控えが広がったとみられる。

 そうした逆風下でもiPhone 14を購入したユーザーも、慎重に吟味を重ねて機種選定をしている様子がうかがえる。発売から10日間に販売されたiPhone 14の機種別内訳をみると、無印の「iPhone 14」が40.3%、「iPhone 14 Pro」が50.8%、「iPhone 14 Pro Max」が8.8%となった。上述の通りiPhone 14 Plusが未発売という事情もあるとみられるが、iPhone 12やiPhone 13と比べると、iPhone 14ではProの構成比が高まっている。無印のiPhone 14は従来機をおおむね踏襲した機能・性能であるのに比べ、iPhone 14 Proではディスプレーの常時表示といった新機能やカメラ機能の進化などがあることから、注目が集まっているとみられる。

iPhone 12/13/14の各シリーズの発売直後における、機種別の販売台数内訳
iPhone 12/13/14の各シリーズの発売直後における、機種別の販売台数内訳
(出所:BCNのデータを基に日経クロステックが作成)
[画像のクリックで拡大表示]