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 ソフトバンクグループ傘下のソフトバンクロボティクスは2022年10月18日、「ロボットインテグレーター(RI)」としての新戦略を発表した。2014年に発表し2015年に発売した人型ロボット「Pepper(ペッパー)」をはじめとするロボット事業で得られた知見やネットワーク、ロボット稼働データを生かし、ロボットを導入する事業者やロボットメーカーを支援する。

 主に3つのサービスを提供する。第1に、ロボットを導入したい事業者向けに導入や活用支援のコンサルティングサービスを提供し、運用のアウトソーシングを請け負う。第2に、ロボットを生産しているメーカーに対して、新たなサービスロボットの企画から設計、量産、保守まで幅広く支援するサービスを提供する。

 第3に、ロボット活用やビジネスの最適化を促進するデータプラットフォーム「SoftBank Robotics Universal Data Platform」の構築である。同社のこれまでのロボット事業や上記の2つのサービスから得られたデータをこのプラットフォームに蓄積し、すでに導入したロボットの運用効率化や、ロボットの導入を検討する事業者へのソリューションの提案、ロボットメーカーへの支援につなげる。

ロボットインテグレーター事業のイメージ図
ロボットインテグレーター事業のイメージ図
(出所:ソフトバンクロボティクスの資料を基に日経クロステックが作成)
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ロボットを通じて顧客のビジネス変革を支援する

 同社が新戦略を打ち出した背景には、社会でロボット活用環境が変化したことがある。

 「特にここ半年ほどは、ロボットを単体で売ってほしいという要望だけではなく、ロボット周りのコンサルティングサービスなどもしてほしいというニーズが増えた」。ソフトバンクロボティクスの吉田健一取締役兼CBO(チーフ・ビジネス・オフィサー)はこう語る。

 今までは1種類のロボットのみを導入している事業者が多かった。しかし2021年あたりから、配膳ロボットと清掃ロボットの協働など数種類のロボットを同じ施設で導入する事業者が増えた。「ロボットをただ開発して売るだけでなく、導入時のコンサルティングや運用サポートにより顧客のビジネス変革を支援することが大事だと感じた」と吉田CBOは言う。

 ロボットを開発する際も「まずロボットを開発し、次にどこで使えるかを探すという順序で行うと失敗する可能性が高い」(吉田CBO)。そこで、ロボット開発メーカーがどんなロボットにどんなニーズがあるのかということを把握するために、同社が蓄積したデータや知見を他のロボット開発メーカーにも生かしてもらうことを考えた。