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 中国・比亜迪(BYD)の日本での乗用車販売を手掛けるBYD Auto Japan(横浜市)は2022年12月5日、同社が国内に初投入する電気自動車(EV)「ATTO 3」の価格を440万円(消費税込み)に設定したと発表した(図1)。2023年1月31日に発売し、納車は同年3月頃を予定する。

図1 BYDが国内で最初に発売するEV「ATTO 3」
図1 BYDが国内で最初に発売するEV「ATTO 3」
中型のSUV(多目的スポーツ車)である。車両寸法は全長4455×全幅1875×全高1615mmで、ホイールベースが2720mm。(写真:ビーワイディージャパン)
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 BYDは2022年3月に内燃機関(ICE)車の生産をやめた。現在はEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)のみに注力する。電動車両の販売は好調で、2022年1~10月における新エネルギー車(NEV)〔EVとPHEV、燃料電池車(FCV)〕の世界販売台数では、米Tesla(テスラ)を抑え首位となっている(図2注)

注)マークラインズによると、EVのみの世界販売台数ではテスラがBYDを上回る。EVの累計販売台数は、テスラが約97万9000台、BYDが約69万5000台である。

図2 2022年1~10月におけるBYDとテスラのNEV世界販売台数の推移
図2 2022年1~10月におけるBYDとテスラのNEV世界販売台数の推移
マークラインズの資料を基にBYDが作成したもの。棒グラフはBYDの中国以外の市場での販売台数を示している。(出所:BYD)
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 今回日本で発売するATTO 3は、BYDの世界戦略EVとの位置付けだ。中国のほか、シンガポールやオーストラリアなどで販売されている。ドイツやフランス、英国を含む欧州9カ国でも販売することが決まっている。

 ATTO 3の日本での販売価格は440万円だが、2023年度の国の補助金が2022年度と同様の内容であれば、85万円の適用対象となる。実質355万円で購入できる計算だ。

 用意するグレードは1種類のみ。容量58.56kWhのリチウムイオン電池を搭載する。満充電での航続距離(以下、航続距離)は485km(WLTCモード)である。