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 三菱UFJ銀行と組んだのは、同行が「新社会人などにとって高い信頼があるブランド」(色川氏)である点も理由の1つとする。将来的に、既存顧客も取り込んでいく考えだ。同行の口座からドコモの携帯電話料金を支払う既存顧客に対して、「dスマートバンクを通じて接点を持てる」(同)と期待する。アプリの利用を促すために、携帯電話の利用料金の支払いにdスマートバンクを使えば「dポイント」を得られるようにした。

 一方、三菱UFJ銀行の狙いは顧客接点の拡充だ。「ドコモのユーザー約9000万人に金融サービスを届けられる」と、デジタルサービス推進部企画Gr調査役の雨宮正尚氏は話す。特に、生活シーンにおける身近なサービスで顧客接点が持てることに期待をかける。

 dスマートバンクは現状、ポイントがたまる口座サービスの域を出ていない。今後、各種金融サービスを1つのアプリで参照できるようになっても、それだけで若年層に魅力あるアプリにはなりにくいだろう。両社の協力による新たなサービスやUI/UXが期待される。