全2619文字
PR
SPEにあるLEDバーチャルプロダクション用ステージ(写真:日経クロステック)
SPEにあるLEDバーチャルプロダクション用ステージ(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 巨大なディスプレーを背景に利用した新たな撮影法や小型の映画用カメラ、カメラ不要のモーションキャプチャーまで――。ソニーグループ(ソニーG)が、エレクトロニクスをはじめとするグループ企業の技術を結集し、コンテンツ制作に革新をもたらそうとしている。映像制作の場に投入した技術を磨き、さまざまな分野への展開を目指す。

 米国ロサンゼルス近郊のカルバーシティーにある米Sony Pictures Entertainment(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、SPE)のスタジオ。毎年多くの映画やテレビ番組などを撮影する広大な拠点に、新技術を駆使した新しい撮影装置が導入された。それが、「バーチャルプロダクション」に向けた巨大なLEDディスプレーである。

 バーチャルプロダクションとは、仮想空間の背景と実物の被写体(役者や道具など)を同時に撮影し、合成する撮影・制作手法の総称である。中でも利用が増えているのが劇場スクリーンのような大型LEDディスプレーに、実物と見まがうようなリアルなコンピューターグラフィックス(CG)を表示し、役者や舞台道具とともに撮影する方法である。大型LEDディスプレーが高精細になったことや、「ゲームエンジン」と呼ばれるゲーム制作ツールを使ってリアルなCGを安価、かつ手軽にレンダリング(描画)できるようになったことが、利用を後押ししている。