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中国製品による独占に風穴

 SEMA Coalitionのメンバーには、キュービックPVはもちろん、ファースト・ソーラー、ハンファQセルズ、世界最大のガラスメーカーの米コーニング、ポリシリコンメーカーの米ヘムロックも含まれる(図3)。

図3●SEMA Coalitionにはファースト・ソーラーのほか、ポリシリコンメーカーのヘムロックも名を連ねる
図3●SEMA Coalitionにはファースト・ソーラーのほか、ポリシリコンメーカーのヘムロックも名を連ねる
(出所:the Solar Energy Manufacturers for America Coalition)
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 カー氏は、「ウエハーは、太陽光発電のサプライチェーン全体を再構築するための重要な要素」とし、「米国内におけるウエハー容量の不足は、完全な米国製結晶シリコン太陽光パネルの生産に必要なポリシリコンやセルなど、他の重要なコンポーネントの国内製造に対する主要な障壁となっている」と述べた。

 さらに、「何年もの間、米国のポリシリコン製造は、中国によるウエハー市場の独占により妨げられてきた。 ウエハー生産を米国本土に引き込むことで、ポリシリコンメーカーは生産を再開し、成長する国内市場に対応するために供給量を拡大することさえできる」と、語った。

 過去に米国連邦政府は、輸入太陽パネルに関税やその他の制限を課すなど、国内の太陽光パネル製造産業を後押ししてきたが、そのような貿易面での政策は、これまでのところ大きな成果は達成していない。 米国に設置されている太陽光パネルのほとんどは未だ輸入に頼っている。

 SEMA Coalitionは、IRAの45X MPTCなど、適切な一連の政策と税制上の優遇措置 により、世界的に競争力のある米国太陽光パネル・ バリュー チェーンを構築できると期待している。