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熊本県の研修施設で半導体製造装置を使いながらプロセスを学習する(写真:スタッフサービス)
熊本県の研修施設で半導体製造装置を使いながらプロセスを学習する(写真:スタッフサービス)
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 人材派遣大手のスタッフサービス(東京・千代田)は、半導体製造プロセスを学習できる体験型研修を2023年2月に開始した。半導体分野の知識や経験がない自社の人材が対象で、実際の装置や材料に触れさせることで効率的な学習を図る。国内外で半導体投資が活発化するなか、引き合いの強まる半導体人材を育成する狙いがある。

 初回の研修では20~30歳代の、エンジニア未経験者を含む常用型派遣人材20人を対象に、座学と装置を使う実機研修を2日間で実施する。半導体試作の受託サービスを手掛けるアスカインデックス(東京・千代田)と提携して、熊本県の研修施設で半導体プロセスを学べるようにした。研修に必要な交通費や宿泊費をスタッフサービスが負担することで、遠方からの参加者でも参加できるように配慮している。

 実機を使う研修では、半導体の「前工程(電子回路の形成)」と「後工程(パッケージングや検査)」で使う主要装置を操作する。研修施設には半導体工場と同様のクリーンルームが設置しており、半導体が完成するまでの一連の製造プロセスを体験することで、半導体工場の業務を理解しやすくなると期待する。