ウーブン・プラネット・ホールディングスとトヨタ自動車が開発した水素カートリッジを、トヨタ自動車が展示会「第19回 FC EXPO【春】」(東京ビッグサイト、2023年3月15~17日)に出展した(図1)。車載用以外の目的に使うのが主な狙いだが、水素の充填には、燃料電池車(FCV)の水素インフラを活用することを想定しているという。
FCVへの充填に近い高圧で水素を充填
この水素カートリッジは、トヨタ自動車とウーブン・プラネットが開発し2022年6月に発表したもの。直径が18cm、高さ40cmとかなり大型であるのが特徴。1本当たりのエネルギー量は燃料電池による発電を想定した電力量換算で約3.3kWhである。一般に水素カートリッジは、水素吸蔵合金を使っているため、かなり重量感があることが多いが、この水素カートリッジは重さは5kgで、大きさの割には軽い。水素吸蔵合金は使っておらず、中空の容器だという。
その代わりとして、大量の水素を同容器に充填するために高い圧力で充填する。「FCVへの充填時と同じかそれに近い高圧で水素を充填する想定している」(説明員)。FCV用水素インフラを、クルマ以外の用途にも使うことを狙っているわけだ。