今話題になっているニュースや技術を、専門記者や専門家が詳しく解説します。
ニュース解説
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国防関連の先端ICをクラウド上で設計、Microsoftが技術提供
米Microsoft(マイクロソフト)は、同社が運営するクラウド上で設計した先端ICが米国防総省の求めるサプライチェーン(供給網)の要件に準拠したと発表した。
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三井住友銀行、地銀・法人顧客向け「DX共通基盤」に乗りだす思惑
「ITベンダーは、法人向けDXの仕組みをビジネス戦略にどう生かすかに関する具体的なノウハウを備えていない。ここに我々が関わる意味がある」。三井住友銀行は、地域金融機関と連携して進める中堅・中小の法人向けDX支援策についてこう話す。
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「アンボックストプロセス」、パソコン並みに車両を造る斬新なアイデア
アンボックストプロセス(Unboxed Process)は、電気自動車(EV)を対象とした新しい生産方法。車両をある程度まとまった部品単位である「モジュール」に分けて別々に造った後、それらを一体化して1台の車両に組み立てる。米Tesla(テスラ)が2023年3月に披露した斬新なアイデアで、日本の自…
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TIが車載半導体を強化、充電器などにGaN on Si訴求
米Texas Instruments(TI)は、車載半導体事業を強化する。生産性の高い300mmウエハー工場への投資を積極的に進め、供給能力を高める。さらに、自動車のエネルギー効率向上や軽量化につながる製品を投入していく。
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GoogleやMetaも登壇する6月の国際会議、半導体技術動向を京都で一望
VLSIシンポジウム2023プレビュー
G7広島サミットの前日に岸田総理大臣らが総理大臣官邸でグローバル半導体企業トップとの意見交換会を行うなど、日本政府の半導体への取り組みは揺るぎない。その半導体技術の最新動向を一望できる国際会議「VLSIシンポジウム2023」が6月に京都で開催される。大手半導体メーカーに加えて、GoogleとMet…
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サイボウズ、リコー提携で挑む海外「再攻略」の本気
サイボウズが海外展開に改めて本腰を入れている。2023年4月から主力製品のローコード開発ツールをリコーの販売網を使って米国で販売し始めた。今後は欧州でも展開を始める。
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人の動作の意味を理解、ヴァレオが自動運転「レベル4」の新技術
フランスValeo(ヴァレオ)が「パントマイム」と呼ぶ新技術の開発を加速させている。AI(人工知能)を活用して人の動作の意味を理解するもので、一般道を対象にした「レベル4」以上の自動運転(無人運転)システムへの搭載を目指す。同社の日本法人であるヴァレオジャパンは2023年5月19日に、自社の研究開…
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富士通の新中期経営計画、鬼門の「海外立て直し」には踏み込まず
富士通は2023年5月24日、2026年3月期を最終年度とする3カ年の新中期経営計画を発表した。発表に際し同日開かれた説明会では、富士通の「鬼門」と言えるあの事業の立て直し策が具体的に示されなかったことについて、アナリストから厳しい質問が相次いだ。
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NVIDIAが生成AIでMicrosoftやDellとタッグ、クラウドから端末までカバー
米NVIDIA(エヌビディア)は、生成AI(人工知能)分野で米Microsoft(マイクロソフト)や米Dell Technologies(デル・テクノロジーズ)とタッグを組む。3社の技術や製品・サービスを組み合わせて、企業の生成AI開発・導入を促す。
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「ロータリーエンジンは電動車と相性が良い」その理由は?
マツダがロータリーエンジン(以下、ロータリー)を、2012年の「RX-8」の生産終了以来、約11年ぶりに復活させた。これまでスポーツカーを中心にロータリーを採用してきた同社。今回は、プラグインハイブリッド車(PHEV)「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」の発電機として採用した。「実はロー…
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最も安全なクルマはトヨタの中型ミニバン、JNCAPの22年度評価
国⼟交通省と⾃動⾞事故対策機構(NASVA)は2023年5月23日、日本の自動車アセスメントプログラム(JNCAP)の最新の評価結果(2022年度)を発表した。衝突安全と予防安全、事故時の自動緊急通報という3つの性能の総合評価で、トヨタ自動車の中型ミニバン「ヴォクシー/ノア」が、最高評価(ファイブ…
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上場果たした住信SBIネット銀行、「BaaS事業」を第2の柱に位置づける理由
「BaaS(Banking as a Service)事業の収益は、中長期的にデジタルバンク事業と同等以上に成長すると確信している」。住信SBIネット銀行代表取締役社長の円山法昭氏は、東証スタンダードへの上場に関する記者会見で語気を強めた。
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ソニー学園が中国ソフト大手設立の大学と協定、国境越えてIT人材不足解決に挑む
ソニー学園が設置する湘北短期大学が2023年5月14日、中国ソフトウエア大手の東軟集団(Neusoft)が設立に携わった東軟信息学院の大連校と協定を結んだ。学生の交流などを進めるが狙いは教育的価値の提供だけではない。「IT人材不足を解決する手段の1つ」としている点が一般の大学との協定と一線を画す。
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鴻池運輸が業務システムの9割をクラウド移行、4年をかけた成果
物流大手の鴻池運輸が、4年の歳月をかけて業務システムの9割をパブリッククラウドに移行した。技術者を養成する「虎の穴」なども社内に用意して進めた同社のクラウドファーストの取り組みを、詳しく見ていこう。
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大企業の半数が28年までに物流ロボット採用、課題は統合管理
米Gartner(ガートナー)は、大企業の50%が2028年までに倉庫や製造現場の物流を自動化するスマートロボットを導入すると予測する。労働力の不足などを受けて、今後10年間にこうした物流ロボット市場は急速に成長する見込みだ。異なる種類のロボットが導入されることで、それらを協調して稼働させるための…
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LINE・みずほ新銀行断念の裏側、肝煎りプロジェクトはなぜ頓挫したのか
LINEとみずほフィナンシャルグループは新銀行の開業を断念すると発表した。取引先や関係各社との調整を経て、新銀行の設立準備会社の解散・清算手続きなどを進める。タイムリミットが目前に迫るなか、プロジェクトの中止を決めた格好だ。
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NCM系LIBキラー「LMFP」が実用に、LFP並の安さで航続1000kmEV
中国の電池メーカーGotion High-Tech(国軒高科)は2023年5月19日、リン酸鉄(LFP)系リチウムイオン2次電池(LIB)をベースにエネルギー密度を高めた「リン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)」を開発したと正式に発表した。
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トヨタグループ5社目の不正、愛知製鋼でエンジン用鋼材の「公差外れ」発覚
トヨタ自動車グループで新たに不正が発覚した。自動車向け特殊鋼大手の愛知製鋼が2023年5月17日、寸法公差が規定から外れた製品(公差外れ品)を顧客に納品していたことを公表した。トヨタグループでは不正が相次いでおり、トヨタ自動車の販売店による車検不正(2021年)と日野自動車のエンジン不正(2022…
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三井ダイレクト損保が新マーケティングシステム、個人最適を極めるPDCAサイクルとは
三井ダイレクト損保はData Cloud for Marketing、Marketing Cloudを採用した新たなマーケティングシステムを2023年11月に稼働させる。顧客の特性を考慮した案内を届け、反応を見ながら改善するというPDCAサイクルを速いペースで回したい考えだ。並行して旧基幹システム…
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Metaが沈黙破り独自AIチップを発表、特定条件下の推論はGPUの3倍高速
米メタは米国時間2023年5月18日、独自のAI(人工知能)用チップを発表した。米グーグルや米アマゾン・ドット・コムなどが既に独自チップを実用化しており、生成AIのブームは、その性能を最大限に発揮できる半導体開発競争に飛び火している。