ロンドンに本社を構え、世界の90カ所以上に事務所を展開するエンジニアリング・コンサルティング会社のアラップ。同社東京事務所アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャーの菊地雪代氏が、アラップならではの視点で各地のプロジェクトを解説していきます。
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ロンドンに本社を構え、世界の90カ所以上に事務所を展開するエンジニアリング・コンサルティング会社のアラップ。同社東京事務所アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャーの菊地雪代氏が、アラップならではの視点で各地のプロジェクトを解説していきます。
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アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(94)
中国の広東省・梅州市は、客家(ハッカ)という漢民族の中の一支流が話す、客家語の代表地といわれている。客家人は独特の文化や言語を持ち、中でも土楼と呼ばれる円形、もしくは方形の集合住宅が比較的有名だ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(93)
台湾の南、台南市に立つ「台南市美術館・当代館(2館)」は、坂茂氏の設計だ。凹凸が多く、見るからに複雑な構成をした建物である。海外プロジェクトを多く抱える坂氏の傍らで、日本人のエンジニアはどんなチャレンジをしていたのか?
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(92)
オーストラリアの大学で、携帯アプリを活用した都市の「安全」または「安全でない」場所のマッピング調査が行われた。人々の安全性の認識と夜間照明環境とはどのような関係があるのか?単に「明るければ安全、心地よい」とは限らない、都市の照明環境。その分析結果をレポートする。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(91)
米国ニューヨークのマンハッタン。近年では公園や地下鉄駅などの再整備が進み、ますます魅力的な街となっている。このたび、また新たに、都会の喧騒(けんそう)を忘れさせてくれる憩いの場が誕生した。その名も「リトルアイランド」だ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(90)
今回は、IoT(Internet of Things)を駆使して、社員の健康に配慮した環境を整え、どの場所よりも集中でき、コミュニケーションが取りやすいといった付加価値を持つオフィスについて、環境設備エンジニアが解説する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(89)
中国・上海から西に約100kmに位置する太湖。その湖畔、太湖新城中心ビジネス街に隣接する場所で、最新の文化・展示・コンベンション施設「蘇州湾文化中心」が2020年12月にオープンした。本施設は北側の「蘇州オペラハウス」と南側の「呉江展示センター」で構成され、2本のリボンで結んだような形をしている。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(88)
世界的な環境意識の高まりを背景に、空港における温室効果ガス削減への取り組みが進んでいる。米国にあるサンフランシスコ国際空港のターミナル改修事例を紹介する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(87)
香港の西九龍地区が、アートやカルチャーを中心に据えた、新スポット「西九龍文化地区」として生まれ変わっていることをご存じだろうか。2020年12月末、この地区の中心施設として、美術館「M+(エムプラス)」が竣工した。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(86)
2000年シドニー五輪で使用したテニス競技会場が20年たって改修された。観客席にだけ屋根が架かっていた円形のアリーナから、直径100mの膜に覆われた全天候型のアリーナに変貌を遂げた。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(85)
Cradle to Cradle(C2C、クレイドル・トゥ・クレイドル)という言葉をご存じだろうか。 “揺り籠から揺り籠まで”を意味する。この言葉は、英国がかつて掲げたスローガン、“揺り籠から墓場まで”をもじったもので、1970年代に提唱された後、2002年に米国で出版された書籍「Cradle t…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(84)
近年、交通渋滞を解消するため、タイ・バンコクで都市鉄道の建設が急ピッチで進められている。今回は、最新のMRT(地下鉄)のブルーライン延伸プロジェクトについて、バンコク駐在の構造エンジニアが紹介する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(83)
日本で、CLT(直交集成板)を用いた建築物の普及に向けて、法律が順次改定されて数年。CLTを用いたプロジェクトが続々と完成している。オーストラリアに目を向けると、シドニー近郊にあるマッコーリー大学内にも2棟の木造建築がそれぞれ2017年7月、20年7月に完成した。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(82)
何かしらのアクシデントにより「その日」が残念な結果となってしまった、という経験は誰もが持っているのではないだろうか。今回は英国ロンドンにあるヒースロー空港を事例として、アラップが手掛けた施設の運用開始準備について説明したい。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(81)
中国北京の郊外で、世界最大級の広さを誇る巨大国際空港が2019年9月にオープンした。ヒトデ形とも、不死鳥形ともいわれる独特なプロポーションは、故ザハ・ハディド氏による設計だ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(80)
シンガポールの中心部に、同国で最高の高さを誇る290mのタワーが建った。繁華街にありながら、足元に約1万4000m2の都市公園を擁する。グオコタワーと名付けられたこの超高層ビルの完成は2018年。開発したのは、同国の大手デベロッパーであるグオコランドだ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(79)
解析モデルのパラメーターを変え、たくさんのオプションから最適解を選択する、という設計手法は、建築エンジニアリングの世界でも一般的になってきている。それは、「いずれAI(人工知能)に設計者の仕事を奪われる」という顛末(てんまつ)に通ずる道を、突進していることになるのだろうか?
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(78)
IoTセンサーやネットワーク、AIといったITが発達してきた今、その技術を用いてビル管理の省力化と提供サービスの向上を両立させ、さらに時代に合わせて施設機能を追加していく、いわば“ソフトウエア・アップデート”できる建物は実現できないだろうか。アラップではそうした要望に応えるために統合プラットフォー…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(77)
中央アジアの国、ウズベキスタン。日本ではあまりなじみの無い国かもしれないが、シルクロードの中継地として繁栄した。その首都・タシケントで、ビジネス地区を再整備する大規模なプロジェクトが行われた。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(76)
2012年、マッカランの蒸留所増築の設計コンペが行われた。クライアントの要求は、マッカランの需要増に応えるだけでなく、蒸留所への訪問者がウイスキー製造プロセスを楽しめるようにするための最新施設とすること。アラップは、Rogers Stirk Harbour + Partners(RSHP)と組んで…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(75)
2018年春に開かれた隈研吾氏の作品の展覧会。その会場には、今回構造エンジニアが紹介する「V&Aダンディー美術館」の外壁に使われたプレキャストコンクリート(PCa)のピースが展示されていた。想像していたより大きくて、重い。設置するのが大変そう。そんなことを感じたのを思い出す。しかし、実際にそれらの…