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3D解析モデルで照明要素を検討

 照明解析を行った結果、展示の中心となる飛行機と膜構造インスタレーションの背景として、四周の壁面を照らすことが有効であることが明らかになった。ギャラリーを流れる2本の壁面間接照明が追加され、乱流と対になる層流の境界を表現した。

3Dモデルを使った照明解析。内照式の膜構造インスタレーションの照明効果を見る(写真:© Arup)
3Dモデルを使った照明解析。内照式の膜構造インスタレーションの照明効果を見る(写真:© Arup)
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展示照明に加え、ギャラリー周囲の壁面を照らしたときの光環境の検討なども行った(写真:© Arup)
展示照明に加え、ギャラリー周囲の壁面を照らしたときの光環境の検討なども行った(写真:© Arup)
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 もともと、より大きな展示エリアへの通過動線的な立ち位置にあったサイエンス・ミュージアムの数学ギャラリーは、今回の改修を経て、多くの訪問者が足を止めて鑑賞する空間へと生まれ変わった。ザハ・ハディド氏の亡き後、英国で最初にオープンした施設であり、建築デザインが展示キュレーションにいかに中心的な役割を果たし得るかを示した、代表的なプロジェクトになったと言えるだろう。

井元 純子(いのもと・じゅんこ)
アラップ東京事務所/ライティング リーダー
井元 純子(いのもと・じゅんこ) 横浜国立大学卒業。前職を経て、ロンドン大学大学院(バートレット校)修了後、2007年アラップ・ロンドン事務所に入社。2011-2017年、上海事務所のライティング・リーダーを務める。2015年より東京事務所に勤務。国内外に幅広いライティングデザインの実績をもち、建築照明や昼光デザインに加え、スポーツ照明、コンサルティング業務に携わる。
菊地 雪代(きくち・ゆきよ)/執筆協力
アラップ東京事務所、アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャー。2011年9月よりケンプラッツ、日経アーキテクチュア・ウェブ、日経 xTECHにて、アラップが関与したプロジェクト紹介の記事を連載