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精密制御が求められる研究施設

施工前に作られたラボのモックアップ。23ものユーザーグループに分かれる研究者に事前に体験、フィードバックをもらった。研究者の不安を解消し、満足度も上がり、また施工時の問題点もクリアできた(写真:© Arup)
施工前に作られたラボのモックアップ。23ものユーザーグループに分かれる研究者に事前に体験、フィードバックをもらった。研究者の不安を解消し、満足度も上がり、また施工時の問題点もクリアできた(写真:© Arup)
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実際のラボ。ラボ部分は、第1、中間、第2、オフィス、と4区分になっていて、それぞれ設備仕様や家具のレイアウトなどが異なる。可変性を保つため、電源などの接続ポイントは天井に設置されている(写真:© Paul Grundy)
実際のラボ。ラボ部分は、第1、中間、第2、オフィス、と4区分になっていて、それぞれ設備仕様や家具のレイアウトなどが異なる。可変性を保つため、電源などの接続ポイントは天井に設置されている(写真:© Paul Grundy)
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 生物学的研究施設は、大部分が危険な病原菌などを扱うため高水準の密閉度が要求されるエリアで、地下に配置され、政府機関からも厳しい監査が行われる。高い換気性能の要求に対応して、1時間当たり20回の換気が可能な設計となっている。さらに、高度な科学機器に影響の無いように低速な換気の気流を維持したまま、温度制御は1時間±0.1℃以内に収めるという精密さだ。ちなみに、温度以外についても、2万5000個ものセンサーによって、湿度、明るさ、気圧、換気量、火災などが監視されている。

設備のモジュール化でコストコントロール

 設計や施工時の手戻りを避けることもコストを抑えるうえでは重要な点である。

 アラップと施工者である英国のレイン・オルーク(Laing O’Rourke)社は、工期や現場の制約などを考慮して、設計の初期段階から設備のモジュール化を採用した。

 BIMモデルも活用し、配管の干渉チェックなどをモデル上で行った。BIMデータは施工者に引き継がれ、さらに竣工時にはファシリティー・マネジャーに渡された。

 結果として、モジュール化された4000以上の設備パーツと、配管やバルブなどの2000以上のパーツが事前に組み立てられた形で現場に納められた。

BIMモデルを使用して設備配管の干渉などをチェックした。英国の環境評価制度であるBREEAMでエクセレント認定を取得している(資料:© Arup)
BIMモデルを使用して設備配管の干渉などをチェックした。英国の環境評価制度であるBREEAMでエクセレント認定を取得している(資料:© Arup)
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