ロンドンに本社を構え、世界の90カ所以上に事務所を展開するエンジニアリング・コンサルティング会社のアラップ。同社東京事務所アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャーの菊地雪代氏が、アラップならではの視点で各地のプロジェクトを解説していきます。
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ロンドンに本社を構え、世界の90カ所以上に事務所を展開するエンジニアリング・コンサルティング会社のアラップ。同社東京事務所アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャーの菊地雪代氏が、アラップならではの視点で各地のプロジェクトを解説していきます。
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アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(100回後編)
情報を集めることも骨の折れる作業ではあるが、整理し使い勝手のよい形にまとめるのはさらに重要かつ労力を必要とする。アラップでは、建設プロジェクトを推進する者に向けたワークショップ素材や、学生向けの教育素材にも活用できるツールをまとめている。今回は、学生ワークショップでの活用事例を紹介する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(100)
2012年11月から始まったこのコラムも今回でちょうど10年、100号の節目を迎える。今回は最近注目が集まっている業務を紹介したい。「Foresight (フォーサイト)」業務だ。直訳すれば、“洞察力、展望”といった意味である。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(99)
米ニューヨーク・マンハッタンの地上400m近くの高さに、ガラスと鏡で覆われ、まるで万華鏡ように周囲の景色を映し込む展望施設が誕生した。超高層ビル「One Vanderbilt(ワンバンダービルト)」の最上部に設けられた展望フロア「SUMMIT(サミット)」だ。展望フロア全体の設計を担ったスノヘッタ…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(98)
デンマークの首都コペンハーゲンが、かつて移動には車が必須、というような環境共生とはかけ離れた都市であったことを知る人は少ないのではないだろうか。その車社会からの脱却を図るべく、コペンハーゲンでは地下鉄の建設が現在進行形で進められている。今回紹介するのは2019年に開通した地下鉄「シティリンゲン(C…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(97)
ケープタウンの港に面したV&Aウォーターフロント地区に、「The Ridge(ザ・リッジ)」という新しいオフィスビルが完成した。コンパクトな省エネルギービルで、経営コンサルタント会社の米Deloitte(デロイト)が入居する。アラップは、この地区の開発と運営を行うV&A Waterfront Ho…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(96)
中国上海市を流れる蘇州河、そのほとりの製粉所の跡地に、1000本の樹木を冠した新しいランドマーク「Tian An 1000 Trees(中国語名:天安千樹)」が誕生した。高低差のある樹木用のツリーポッド(鉢)が印象的だ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(95)
オランダのアムステルダムを流れる運河に 3Dプリンターでつくられたユニークな橋が設置された。ロボットアーム型の3Dプリンターの能力を思う存分に発揮した、3D自由曲面形状のステンレス鋼の橋である。アラップは構造設計、パラメトリックデザイン、各種材料試験の評価を担当した。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(94)
中国の広東省・梅州市は、客家(ハッカ)という漢民族の中の一支流が話す、客家語の代表地といわれている。客家人は独特の文化や言語を持ち、中でも土楼と呼ばれる円形、もしくは方形の集合住宅が比較的有名だ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(93)
台湾の南、台南市に立つ「台南市美術館・当代館(2館)」は、坂茂氏の設計だ。凹凸が多く、見るからに複雑な構成をした建物である。海外プロジェクトを多く抱える坂氏の傍らで、日本人のエンジニアはどんなチャレンジをしていたのか?
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(92)
オーストラリアの大学で、携帯アプリを活用した都市の「安全」または「安全でない」場所のマッピング調査が行われた。人々の安全性の認識と夜間照明環境とはどのような関係があるのか?単に「明るければ安全、心地よい」とは限らない、都市の照明環境。その分析結果をレポートする。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(91)
米国ニューヨークのマンハッタン。近年では公園や地下鉄駅などの再整備が進み、ますます魅力的な街となっている。このたび、また新たに、都会の喧騒(けんそう)を忘れさせてくれる憩いの場が誕生した。その名も「リトルアイランド」だ。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(90)
今回は、IoT(Internet of Things)を駆使して、社員の健康に配慮した環境を整え、どの場所よりも集中でき、コミュニケーションが取りやすいといった付加価値を持つオフィスについて、環境設備エンジニアが解説する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(89)
中国・上海から西に約100kmに位置する太湖。その湖畔、太湖新城中心ビジネス街に隣接する場所で、最新の文化・展示・コンベンション施設「蘇州湾文化中心」が2020年12月にオープンした。本施設は北側の「蘇州オペラハウス」と南側の「呉江展示センター」で構成され、2本のリボンで結んだような形をしている。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(88)
世界的な環境意識の高まりを背景に、空港における温室効果ガス削減への取り組みが進んでいる。米国にあるサンフランシスコ国際空港のターミナル改修事例を紹介する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(87)
香港の西九龍地区が、アートやカルチャーを中心に据えた、新スポット「西九龍文化地区」として生まれ変わっていることをご存じだろうか。2020年12月末、この地区の中心施設として、美術館「M+(エムプラス)」が竣工した。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(86)
2000年シドニー五輪で使用したテニス競技会場が20年たって改修された。観客席にだけ屋根が架かっていた円形のアリーナから、直径100mの膜に覆われた全天候型のアリーナに変貌を遂げた。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(85)
Cradle to Cradle(C2C、クレイドル・トゥ・クレイドル)という言葉をご存じだろうか。 “揺り籠から揺り籠まで”を意味する。この言葉は、英国がかつて掲げたスローガン、“揺り籠から墓場まで”をもじったもので、1970年代に提唱された後、2002年に米国で出版された書籍「Cradle t…
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(84)
近年、交通渋滞を解消するため、タイ・バンコクで都市鉄道の建設が急ピッチで進められている。今回は、最新のMRT(地下鉄)のブルーライン延伸プロジェクトについて、バンコク駐在の構造エンジニアが紹介する。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(83)
日本で、CLT(直交集成板)を用いた建築物の普及に向けて、法律が順次改定されて数年。CLTを用いたプロジェクトが続々と完成している。オーストラリアに目を向けると、シドニー近郊にあるマッコーリー大学内にも2棟の木造建築がそれぞれ2017年7月、20年7月に完成した。
アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(82)
何かしらのアクシデントにより「その日」が残念な結果となってしまった、という経験は誰もが持っているのではないだろうか。今回は英国ロンドンにあるヒースロー空港を事例として、アラップが手掛けた施設の運用開始準備について説明したい。