分解調査のスペシャリストであるフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの柏尾 南壮氏が、話題の製品を分解。中身の分析結果を豊富な写真で報告します。
フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ ディレクター
著書は「iPhoneのすごい中身(日本実業出版社)」「スマートフォン部品・材料の技術と市場 (共著・シーエムシー出版)」。日経エレクトロニクス誌への寄稿のほか、日経BP主催セミナーでの講師も行う。
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ついに老舗のサングラスメーカーもエレクトロニクスの世界に参入した。今回は有名ブランド「Ray-Ban」が米Meta Platforms(旧Facebook)と共同開発し、2021年9月に発売したスマートグラス「Ray-Ban Stories RW4002」を取り上げる。
防水、防じん、耐熱、耐衝撃など様々なテスト基準をクリアした「ラグドフォン」市場で先頭を走るのが京セラだ。同社の「TORQUE G04」は、防水基準「IPX5/IPX8」と防じん基準「IP6X」をクリアし、米国国防総省が定める装備品調達基準「MIL-STD-810G」を満たす。今回は本製品を分解して…
国産スマートフォンとしてミリ波対応の先駆けとなったのが、富士通の「arrows 5G F-51A」である。同製品は2020年7月に発売され、「Sub-6」と「ミリ波」の両周波数帯域に対応する。今回は本製品を分解していく。
「測距装置」の一種であるLiDARは、高度な自動運転車両や自律移動ロボットなどに当たり前のように搭載されるようになってきた。今回、LiDAR最大手である米Velodyne Lidar製のLiDAR「Puck VLP-16」を分解した。この製品は、米Boston Dynamics製4脚ロボット「Sp…
2021年6月、シャープから新機軸のスマートフォンが登場した。1型のCMOSイメージセンサーを用いた従来の常識を覆す巨大な単眼カメラを搭載し、ドイツの名門カメラメーカーLeica Camera(ライカカメラ)とコラボした「AQUOS R6」である。今回は本機を分解・分析する。
ビデオ付インターホンの普及が進み、宅内機の役割をスマートフォンが担う「スマートドアホン」も増えており、市場は急速に成長している。今回はスマートドアホンで最大のシェアを持つ米Amazon.com傘下の米Ringの「Video Doorbell Pro 2」を分解調査した。
欧州の移動通信基地局メーカーなどで構成される団体「Small Cell Forum」によると、2021年に出荷される基地局はおよそ2000万局。その95%を占めるのが「スモールセル」と呼ばれる、屋内用で小出力の小型基地局である。今回はスマートフォンメーカーである中国OPPOが発売した5G Sub-…
米国政府の禁輸措置によって、スマートフォン事業でも窮地に立たされている中国・華為技術(ファーウェイ)。今回分析していくのは、ファーウェイの折りたたみ式スマートフォン「HUAWEI Mate Xs」だ。
折り曲げられるディスプレー技術が登場したことで、折り畳みスマートフォンが登場して話題となったが、その流れがノートパソコンにも訪れた。それが、中国Lenovo(レノボ、聯想集団)の「ThinkPad X1 Fold」だ。スペックは、通常のノートパソコンであれば数万円で購入可能だ。一方、本製品の約40…
新興国において廉価スマートフォンの需要は高い。調査会社の米IDCによると、ナイジェリアにおける2020年第3四半期のスマートフォン販売台数の半分近くが100米ドル以下だったという。今回はインドからのリクエストで分析を実施したインド直送の69.99米ドルのスマートフォン、韓国Samsung Elec…
2020年のスマートフォンといえば、5Gが話題の中心だろう。世界に続いて日本でも通信各社でサービスが開始された。2020年は5G元年とも呼べる。一方、5Gはインフラの整備にしばらく時間がかかる上、いずれはどのスマートフォンも5Gに対応するため、メーカーは5G対応以外で独自性を出していく必要があった…
米中貿易摩擦の嵐が吹き荒れている。中国 華為技術(ファーウェイ)は、通信システムの根幹である移動通信向け基地局も手掛けていることから制裁の的とされており、ファーウェイ傘下のICメーカーHiSiliconは、技術や部材の供給が絶たれ、スマートフォン向けチップセットを提供できない状況になりつつある。
2019年に登場した5G(第5世代移動通信システム)対応スマートフォン(スマホ)といえば、いずれも10万円前後。高嶺の花であった。これは、5Gの通信やデータ処理を行うための「チップセット」が高額であったためである。2020年に入り、高性能と低価格を両立させた5G対応チップセットを台湾MediaTe…
韓国Samsung Electronics(サムスン電子)がスマートフォンメーカーとして世界1位に躍り出たのは2012年ごろと言われており、以来、同社は年間で世界シェア首位を取り続けている。同社のスマートフォンビジネスの強さの理由を、同社最新機種「Galaxy Note 20 Ultra 5G」を…
携帯電話業界に新規参入した楽天モバイル。サービス開始は2020年4月8日で、現在は基地局増設中であり、現段階でその数は約5000局と推定される。楽天モバイルが提供する最も廉価な製品が、2020年1月に1万7000円(税別)で発売した「Rakuten Mini」だ。何と原価率は7割5分に達する。今回…
韓国サムスン電子の折り畳みスマートフォン第2弾となる「Galaxy Z Flip」を分解・調査した。第1弾「Galaxy Fold」と比べて600米ドル安くなり、原価の差は200米ドル程度と予想される。では200米ドル相当の部品をどのように削減したのか、コストダウンにおける貢献度が高いとみられる部…
米国テスラ(Tesla)の電気自動車(EV)「モデル3」を分解して得られた部品を詳しく分析していくと、テスラと伝統的な自動車メーカーでは、価値観が異なることが目に見える形で浮かびあがってきた。特に注目すべきは、基板の検査方法の違いである。今回は、その傾向が顕著な部分を幾つか紹介する。
Xiaomiの激安路線は、5G用端末でも健在なようだ。今回は同社初の5G対応スマートフォン「Mi MIX 3 5G」を分解・調査した。その中身には、激安スマートフォンとは思えないハイスペックな部品がぎっしりと詰まっていた。
「Spreadtrum」といえば、激安端末が使うチップセットの代名詞的存在であった。かつては、価格は安いが通信能力には制限が多く、2GのGSM(Global System for Mobile Communications)や、3GのW-CDMA(Wideband Code Division Mu…
2019年はモバイル機器にとって大きな変化の年だった。5Gサービスが始まって多くの5Gスマホが登場し、中国ファーウェイはスマホ生産数で世界2位となった。2020年はどんな一年になるのだろうか。