分解調査のスペシャリストであるフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの柏尾 南壮氏が、話題の製品を分解。中身の分析結果を豊富な写真で報告します。
フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ ディレクター
著書は「iPhoneのすごい中身(日本実業出版)」「スマートフォン部品・材料の技術と市場 (共著・シーエムシー出版)」。日経エレクトロニクス誌への寄稿のほか、日経BP社主催セミナーでの講師も行う。
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2020年のスマートフォンといえば、5Gが話題の中心だろう。世界に続いて日本でも通信各社でサービスが開始された。2020年は5G元年とも呼べる。一方、5Gはインフラの整備にしばらく時間がかかる上、いずれはどのスマートフォンも5Gに対応するため、メーカーは5G対応以外で独自性を出していく必要があった…
米中貿易摩擦の嵐が吹き荒れている。中国 華為技術(ファーウェイ)は、通信システムの根幹である移動通信向け基地局も手掛けていることから制裁の的とされており、ファーウェイ傘下のICメーカーHiSiliconは、技術や部材の供給が絶たれ、スマートフォン向けチップセットを提供できない状況になりつつある。
2019年に登場した5G(第5世代移動通信システム)対応スマートフォン(スマホ)といえば、いずれも10万円前後。高嶺の花であった。これは、5Gの通信やデータ処理を行うための「チップセット」が高額であったためである。2020年に入り、高性能と低価格を両立させた5G対応チップセットを台湾MediaTe…
韓国Samsung Electronics(サムスン電子)がスマートフォンメーカーとして世界1位に躍り出たのは2012年ごろと言われており、以来、同社は年間で世界シェア首位を取り続けている。同社のスマートフォンビジネスの強さの理由を、同社最新機種「Galaxy Note 20 Ultra 5G」を…
携帯電話業界に新規参入した楽天モバイル。サービス開始は2020年4月8日で、現在は基地局増設中であり、現段階でその数は約5000局と推定される。楽天モバイルが提供する最も廉価な製品が、2020年1月に1万7000円(税別)で発売した「Rakuten Mini」だ。何と原価率は7割5分に達する。今回…
韓国サムスン電子の折り畳みスマートフォン第2弾となる「Galaxy Z Flip」を分解・調査した。第1弾「Galaxy Fold」と比べて600米ドル安くなり、原価の差は200米ドル程度と予想される。では200米ドル相当の部品をどのように削減したのか、コストダウンにおける貢献度が高いとみられる部…
米国テスラ(Tesla)の電気自動車(EV)「モデル3」を分解して得られた部品を詳しく分析していくと、テスラと伝統的な自動車メーカーでは、価値観が異なることが目に見える形で浮かびあがってきた。特に注目すべきは、基板の検査方法の違いである。今回は、その傾向が顕著な部分を幾つか紹介する。
Xiaomiの激安路線は、5G用端末でも健在なようだ。今回は同社初の5G対応スマートフォン「Mi MIX 3 5G」を分解・調査した。その中身には、激安スマートフォンとは思えないハイスペックな部品がぎっしりと詰まっていた。
「Spreadtrum」といえば、激安端末が使うチップセットの代名詞的存在であった。かつては、価格は安いが通信能力には制限が多く、2GのGSM(Global System for Mobile Communications)や、3GのW-CDMA(Wideband Code Division Mu…
2019年はモバイル機器にとって大きな変化の年だった。5Gサービスが始まって多くの5Gスマホが登場し、中国ファーウェイはスマホ生産数で世界2位となった。2020年はどんな一年になるのだろうか。
改めて、中国初の5Gスマートフォン(スマホ)となった中国・華為技術(ファーウェイ、Huawei Technologies)の5G対応スマートフォン「Mate 20 X(5G)」を分解し、中国の“自己完結度”を調べてみたいと思う。
2019年9月20日、米アップル(Apple)が「iPhone」3機種を発売した。価格は7万4800円~15万7800円(公式サイト、いずれも税別)と幅広い。同社の公式サイトでは、古いiPhoneを下取りするか否かで数万円といった大きな価格差が生じており、iPhoneの中古市場拡大がうかがえる。“…
2019年9月上旬、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)のフォルダブルスマートフォン(折り畳みスマホ)「Galaxy Fold 5G」を入手した。日本でも非5G版が2019年10月25日に発売されている。壊すのはもったいないが、そこは仕事。今回も分解した。目立った点を紹介した…
韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の折り畳みスマートフォン(スマホ)「Galaxy Fold」が日本で2019年10月25日に発売されることになった。まずはKDDI(au)向け端末として、スペースシルバーのみが販売される。au Online Shopでの端末販売価格は24万…
ついに韓国サムスン電子(Samsung Electronics)から、折り畳みスマートフォン(スマホ)「Galaxy Fold 5G」が韓国で発売された。多くの方のご厚意に支えられ早速1台入手することができたので、開封してみた。分解前の印象をお伝えしたい。
筆者は2019年9月上旬に韓国を訪れた。日本国内では対韓輸出管理強化などの話題が大きく取り上げられており、米国の同盟国として米中貿易摩擦の影響も懸念されそうなものだが、韓国ハイテク産業の悩みは別のところにあるようだ。
9月6日に発売された韓国サムスン電子の「Galaxy Fold 5G」。大手スマートフォンメーカーから発売される初の「折り畳みスマホ」として、製品動向研究には欠かせない一品と注目されている。今回、本誌で連載を執筆している分解スペシャリストこと柏尾南壮氏は、本機を入手するため韓国ソウルに渡った。普段…
日本が世界に誇るアニメ「ドラえもん」。毎回登場する秘密の道具の1つに「ほんやくコンニャク」がある。人気ランキングでも上位に入る製品だが、“かなり実現に近づいたドラえもんの道具”とも言えるだろう。今回は中国アイフライテック(iFLYTEK)製のリアル「ほんやくコンニャク」こと「Easy Trans …
今、世界で最も元気なスマートフォン(スマホ)メーカーの一つである、中国・小米(シャオミ)がクラウドファンディングを通じてフィーチャーフォン、いわゆる“ガラケー”「Qin 1s」を製品化した。端末の価格(筆者購入時)は約60米ドル。どんな市場を狙うのか、コストダウンの工夫などを紹介する。
アンプやセンサーの大半が日米製品、米中衝突のあだ花か
「P30 Pro」はファーウェイの技術の結晶だ。しかもそれは中国の“伝統技術”とも揶揄(やゆ)される模倣の域を超え、いわゆる“とんがった”ところが満載で凄みを感じる。分解して、分析する。