2021年6月、シャープから新機軸のスマートフォンが登場した。従来の常識を覆す巨大な単眼カメラを搭載し、ドイツの名門カメラメーカーLeica Camera(ライカカメラ)とコラボした「AQUOS R6」である。今回は本機を分解・分析する。
本機の最大の特徴は、メインカメラに1型のCMOSイメージセンサーを搭載し、フラッグシップスマートフォンの代名詞であるカメラのありようを大きく変えた点にある。
昨今のフラッグシップスマートフォンは、背面に複数の種類のレンズとイメージセンサーを搭載したマルチカメラ式が主流だ。一方で本機は、サイコロのような小型のイメージセンサーを複数設置する代わりに、対角寸法1インチ(約25mm)の巨大なイメージセンサーを1個搭載した。
米Apple(アップル)が2021年9月に発売した「iPhone 13 Pro Max」のメインカメラのCMOSイメージセンサーの対角寸法は約9.5mm。これと比較すると、面積は6倍を超えるほど巨大である。実際に光を取り入れる開口部の対角寸法の実測値は15.94mmであった。