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 よく「経営は戦略である」といいますが、この「戦略」と「戦術」はどう違うのでしょうか。どうも私たちは戦略も戦術も同じように使っているのではないかと思われます。さらに「戦闘」という言葉が出てくると、どこがどう違って、ぞれぞれはどのように使うのか、ますます分からなくなるのではないでしょうか。

 まず「戦闘」とは、目の前の敵と対峙(たいじ)して戦っている状態のことです。会社で言えば、職務が営業ならば、上司から日々の売り上げを立てることを常に求められ、お尻をたたかれて顧客に足を運び、靴をすり減らして頑張る姿が目に浮かびます。

 次に「戦術」というのは、敵と戦っている最前線の部門、会社組織で言えば「課」または「係」に対して、どのように戦うかという作戦を考えて指示する「部」の仕事と言えましょう。具体的な業務としては、四半期ごとの売り上げ計画を策定し、戦闘部隊に期ごとのノルマを課して報告させる、といったものです。

 そして、その戦術部隊に対する指示が「戦略」です。部、その先の課・係をどのように効率的かつ合理的に動かすかという、会社の経営全般の作戦と言えます。当然、担当するのは役員や社長になります。

 戦闘部隊は週あるいは月ごと、戦術部隊は四半期あるいは半年ごとというように、ある程度の期限を決めて、その結果をチェックします。その上の戦略部隊レベルになりますと「中期経営計画」を作るのが一般的で、およそ3年ごとに見直す会社が多いようです。