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 今回のコラムはパワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催する「半導体技術者検定エレクトロニクス2級(パワーエレクトロニクス)」の予想問題を紹介する。本稿ではスーパージャンクションMOSFETについて問う。パワーMOSFETのドリフト領域をスーパージャンクション構造にすると、特性オン抵抗と耐圧のトレードオフを画期的に改善できる。検定に合格するためにはぜひ正解しておきたい。

 今回の問題の難易度は★★★である。本コラムでは紹介する問題の難易度を★の数(難易度に応じて1~5個)で表しており、★の数が多いほど難しい。今回は標準レベルの問題である。

【問題21】難易度:★★★

 スーパージャンクションの機能を十分に有するSJ(Super Junction)MOSFETに関し(図1)、以下の中で誤っているものを選びなさい。

(1)ドリフト長$L_D$を一定にしてセル幅$W_{cell}$を小さくすると特性オン抵抗は低下する。

(2)耐圧(アバランシェブレークダウン発生電圧)は$L_D$によって決まる。

(3)特性オン抵抗と耐圧のトレードオフ特性において、ある耐圧を超えると、SJ-MOSFETの特性オン抵抗は、従来型パワーMOSFET(ドリフト領域がN型のみからなるMOSFET)の限界値より低くなる。

(4)スーパージャンクションを形成するための最適条件は、P型のP-ドリフト領域幅$W_P$とN型のN-ドリフト領域幅$W_N$が異なっても、P-ドリフト領域の不純物濃度$N_A$とN-ドリフト領域の不純物濃度$N_D$を等しくすることである。

図1 SJ-MOSFETセル断面
図1 SJ-MOSFETセル断面
(出所:パワーデバイス・イネーブリング協会)
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