今回はパワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催する「半導体技術者検定エレクトロニクス2級」の「応用と品質」分野の問題を紹介する。
本稿で紹介するのはデジタル回路のテストに関する問題である。デジタル回路ではスキャンテストが主流であり、実際の作業は自動設計ツール(EDAツール)がほとんど行ってくれる。しかし、ツールに任せきりにせず、基本的な原理を知り、その特徴を把握することは重要である。今回のテーマは設計と製造、および応用と品質分野の両方で取り上げられている。
今回の問題の難易度は★★である。本コラムでは紹介する問題の難易度を★の数(難易度に応じて1~5個)で表しており、★の数が多いほど難しい。専門的な用語が多いので戸惑うかもしれないが、原理を理解すれば解ける問題であると思う。
難易度:★★
次の文章の空欄( )に入る正しい言葉の組合わせを(1)~(4)の中から選びなさい。
ブロードサイド方式と呼ばれるスキャンベースの遅延故障テスト手法では、(ア)動作によりデバイスの外部端子の入力から(イ)の状態を設定したのちに、連続した2つのクロックによる(ウ)動作により(エ)を伝播した信号の変化値が次段の(イ)に取り込まれる。取り込まれた信号値は、再び(ア)によりチップ外部端子の出力に取り出される。
(1)ア:機能 イ:フリップフロップ ウ:スキャン エ:組合せ回路
(2)ア:スキャン イ:フリップフロップ ウ:機能 エ:組合せ回路
(3)ア:機能 イ:組合せ回路 ウ:機能 エ:フリップフロップ
(4)ア:スキャン イ:組合せ回路 ウ:機能 エ:フリップフロップ