今回はパワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催する「半導体技術者検定エレクトロニクス2級」の「応用と品質」分野の問題を紹介する。
本稿で紹介するのは「Sパラメータ」に関する問題である。アナログ回路では回路の特性を表すのに入力波と出力波の関係を表すSパラメータがよく使われる。問題で登場する反射、デシベル、およびSパラメータなどは基本的な概念であり、よく理解することが重要である。デジタル回路を学んできた方にはなじみが薄いかもしれないが、これを機会に慣れていただきたい。
今回の問題の難易度は★★★である。本コラムでは紹介する問題の難易度を★の数(難易度に応じて1~5個)で表しており、★の数が多いほど難しい。
難易度:★★★
次の文章の空欄( )に入る正しい言葉の組み合わせを(1)~(4)の中から選びなさい。
図1に示す2ポート回路のSパラメータは(式1)で表される。ここでa$_i$は入力波の電圧、b$_i$は出力波の電圧を示す。Sパラメータとは交流信号を(ア)と捉え、その(イ)の度合いで回路の特性を表したものである。その値は比になるので(ウ)となる。その大きさは通常、dB単位で表す。例えば|S$_{ij}$|=1なら20log$_{10}$|S$_{ij}$|=0dBとなり、|S$_{ij}$|=1/$\sqrt2$なら20log$_{10}$|S$_{ij}$|=(エ)dBとなる。
- (1)ア:粒子 イ:反射 ウ:次元量 エ:-3
- (2)ア:電圧 イ:入射 ウ:無次元量 エ:3
- (3)ア:波動 イ:散乱 ウ:無次元量 エ:-3
- (4)ア:電流 イ:透過 ウ:次元量 エ:3