みなさまごきげんよう。
フェルディナント・ヤマグチでございます。
今週も明るく楽しくヨタ話からまいりましょう。
週末は沖縄に行っておりました。今回は泡盛の工場にキャンプ・シュワブと、「大人の社会科見学」が中心のショートトリップです。
まずはこちら。糸満市のまさひろ酒造さん(こちら)。
“蔵祭り”なるイベントを開かれていて、どれどれと覗きに行ったら、なんと泡盛の生産工程を見学させてくださるという。沖縄に遊びに来るようになって、すっかり泡盛の魅力に取り憑かれていたところですが、考えてみれば仕込みを実際に見たことはない。この好機を逃す手はありません。製造部の新垣喜彦係長に工程をご案内いただきました。

泡盛がタイ米と黒麹から造られることは知っていましたが、沖縄の生産者が共同で一括仕入れをし、それを分配して仕込んでいることは知りませんでした。タイ側の生産農家を指定することはできず、複数の農家のコメがゴッチャになって送られてくるのです。
つまり各泡盛生産者の原料はイコールコンディションということになる。風味の差を出すのは、生産者の腕次第、というわけです。これは面白い。
上の写真、新垣さんの後ろにある大きなドラム上の機械は洗米、浸漬、蒸米をおこなう装置です。この中に原料となるコメを入れ、洗濯機のようにグルグル回りながら水で糠が洗い落とされ、その後に水に浸けてコメに水分を含ませます。十分に水を吸わせたら、余分な水を切って、大量の蒸気で蒸し上げる、というプロセスです。

同じコメを原料としていても、ここが泡盛と米焼酎の一番の違いです。泡盛は原料のコメのすべてを麹にして、そのまま発酵させる「全麹仕込み」。米焼酎は、麹を発酵させる段階で芋や麦やコメを入れる二次仕込みがおこなわれるのです。芋焼酎も麦焼酎も、多くの焼酎の麹はコメから造られています(中には芋麹を使っている芋焼酎もあります)。

泡盛は15世紀に琉球王朝と交易のあったシャムから伝わった蒸留酒です。原料は大昔から変わらずタイ米を使用している。その技術が後に九州に伝わって、「焼酎」として発展していったのだそうです。泡盛は、言わば焼酎の大先輩に当たるわけです。

同じ泡盛でも、「泡の収まり」がアルコールの度数によって大きく異なることを実証する実験です。瓶に入れてシェイクすると、両方とも真っ白に泡立つのですが、度数の高いほうはたちどころにその泡が収まってしまう。低いほうはいつまで経ってもシュワシュワしています。その昔、アルコール度数測定器などなかった時代には、高い位置から小さな猪口に泡盛を注いで、その泡を見て度数を推測したのだそうです。そしてそれが「泡盛」の語源にもなっていると。なるほど勉強になりました。


お次は米海兵隊のキャンプ・シュワブです。米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設で物議を醸している例の基地です。

この土日はキャンプ・シュワブ・フェスティバルという基地開放デー。これは、オスプレイや輸送車両の展示がおこなわれ、基地内の売店で買い物もできるイベントなのです。

うーん、デカい。今回特集しているハイラックスもデカいですが、これはケタが違う。


げ……いい気になってヨタを飛ばしていたら結構な文字数になってしまいました。
オスプレイを含め、秘蔵写真がたくさん撮れたのですが、それはまた別の機会に。
そろそろ本編へとまいりましょう。
13年ぶりに本土復帰……じゃなくて国内販売が再開されたトヨタハイラックスの開発者インタビューです。