寺倉 修 氏
寺倉 修 氏
ワールドテック 代表取締役、元デンソー設計開発者

 先週、大学の出身科の総会があった。準備する側で忙しかったが、多くの人に参加していただいた。歩んだ経験は大学教員や公務員、企業人、自営業などさまざまだった。会話が弾み、そこには新鮮な気づきと驚きがあった。異なる人生を経験した、その意味でプロの集まりのなせる業だった。これは、異分野の専門家が集まり新たな気づきや知見を得る活動、いわゆるクロスファンクショナルチーム(CFT)活動のようなものだと思った。今回はこのCFT活動を取り上げたい。

 第37回と38回のコラムで次のように述べた。

 「世界No.1製品」の実現には「ダントツ目標値」を設定し、次にその目標値が持つ「ネック技術(ダントツ目標値が持つ技術課題)」のめど付けをしなければならない。そのためには技術のブレークスルーが必要だ。技術のブレ―クスルーとは、ダントツ目標値と実力とのギャップを成す「阻害要因」を打破することだ。そのためには、[1]限界目標値の設定→[2]阻害要因の抽出→[3]阻害要因の打破という3ステップを踏まなければならない。さらに、この3ステップを完遂するには、取り組み姿勢として(1)発想、(2)体制、(3)マインド、の要素が大切となる──。

 そして、(1)の発想についても第38回で既に取り上げた。続く(2)の体制では、「開発リーダーとメンバーのありよう(あるべき姿)」、「メンバーのモチベーションの維持」、「チームとしての活動のありよう」などの切り口を考えなければならない。このチーム活動の中でも大切なものが、CFT活動だ。

 先述の通り、CFT活動は異分野の専門家がチームを組んで課題解決に取り組む活動である。その効果として①新たな気づきや知見を得る②組織を動かしてプロセスを推し進める、の2つを期待できる。