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森(最終製品)を見て木(部品)を見るべし

 さて、真のニーズを把握するには、システムをよく知らなければならない。コンポーネントの設計しかしていない、いわゆるコンポーネント企業(部品メーカー)でも、システムを設計する企業(例えば、自動車メーカー)と同じような立場で取り組む必要がある。システムなんて分からない、とてもできないなどと思う必要はない。システムを知る方法はいろいろある。

 1つは、システムを購入して実機調査する方法だ。例えば、エンジン単体はクルマと比べるとはるかに安い。自動車での調査も、中古車を買えばそれほど大きな費用の負担にならない。新車解説書や修理書からも知見を得られる。さまざまな専門書もしかり。特許のトレンド調査も有効だ。可能であれば、上位システムを担当している顧客や部署に聞きに行くことも考えられる。やる気になればいろいろな方法が見えてくる。何よりも大切なことは、一歩踏み出すことだ。

 このように、システムを設計する立場で取り組むと、根拠を踏まえながら、以下のようなダントツ目標項目の切り口を見いだせる。「この性能は真のニーズがありそうだ」「この機能が真のニーズであると分かっているが、いまだに実現できていない」「もっと小さく、あるいは軽くすると、システム上のメリットがある」などだ。