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國井 良昌=國井技術士設計事務所 所長
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國井 良昌=國井技術士設計事務所 所長

 次のような質問が私の事務所に寄せられました。

【質問24】
 3月1日から就職活動(就活)が解禁となり、大企業への就職を希望しています。私も既に4社への面談を試みましたが全滅でした。4社連続不合格で気が滅入っており、中小企業へのターゲット変更も検討しています。そこで、國井先生に相談があります。大企業だけではなく、中小企業も含めた技術者にとっての「良い企業と悪い企業の見分け方」がありましたら、ぜひ教えてください。

 この質問に対する私の回答はこうです。

【回答24】
 「良い学校と悪い学校の見分け方」とか「良い病院と悪い病院の見分け方」などの書籍や週刊誌の記事がありましたね。一部の人には有効な情報とは思いますが、同意できない記事も多々ありました。今回の「良い企業と悪い企業の見分け方」ですが、前述の2例と同様、一部の就活者の共感は得られる自信はあります。しかし、一般となると不安です。では、一部の共感で良いと仮定し、この後に紹介しましょう。

 就活解禁は3月1日ですから、このコラムの出稿はちょっと遅かったかもしれません。また、学校や病院を選ぶのはある意味一時的なことが多いのですが、企業選択は、転職をしない限り一生ものです。従って、今回はかなり難しい質問に回答することになります。

コンサルタントを雇っている企業が良い会社

 その回答は、「コンサルタントを雇っている企業が良い会社」というものです。「えっ、冗談でしょう?」と思うかもしれません。実は、組織改革や財務改革、調達改革や設計改革など、このままではダメだと気付いた企業が、改革へと着手します。

 しかし、改革の専門家は社内には不在。そこで、専門のコンサルタントにその改革を依頼します。変貌が激しいこの時代に、「改革なんて必要ない」と思っている企業は、少なくとも良い会社とは言えません。改革とは「外科手術」に相当します。だからこそ、外部の専門家に依頼すべきなのです。社内人材でやろうと言っても、そのレベルは社内レベルのままです。ただし、改革はリスクを伴います。そのリスクを抱えるくらいなら現状維持と思っている企業に前進はありません。

 コンサルタントを雇うその企業の責任者は、社内人材も有効活用しています。従って、コンサルタントも徹底活用し、無能だと判明した者はクビ、別のコンサルタントと即チェンジです。つまり、その責任者はマネジメントに優れた人材です。将来的に社長や、技術最高役員、次期社長となる人物です。その存在が「良い企業」であり、不在が「悪い企業」です。

 就活する学生が企業のコンサルタントの存在を調査することは困難です。そこで、コンサルタントの代わりに外部役員の存在が、ほぼ「良い企業」に相当します。これなら、学生でも簡単に調べられるはずです。

 また、ワンマン経営の企業は避けたいところです。しかし、コンサルタントや外部役人の存在が把握できれば、ほぼ安心です。ただし、外部役員といっても系列や天下りの場合は論外です。逆に回避した方が無難でしょう。

コンサルタントは「5N企業」からは受注しない

 コンサルタント慣れした企業では、有能ではないコンサルタントと契約しないように、数人ごとの面接、つまり、コンペが開催され、その内の1人が選ばれます。一方、有能なコンサルタントは、この機会を利用して顧客を見定めます。米国の医者は患者を選ぶと聞いたことがあります。それと同様です。上客か否かの判断です。客の選択を間違えれば莫大な工数(時間)を浪費するだけではなく、無収入となります。しかし、成功時は莫大な報酬を得ることができます。

 コンサルタントが確実に回避したい企業は、本コラムシリーズの第14回「スカウトされない日本人設計者」 で紹介した、次の図1に記載する「5N企業」です。覚えていますか?

図1●5N企業からのコンサル受注は回避
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図1●5N企業からのコンサル受注は回避

 就活の学生にも、5N企業を判断してほしいところですが、1人では無理です。そこで、その企業に在籍する先輩を呼び出して、情報を得ることになります。ここで役に立つのが、國井設計塾予備校の第1回から第17回までの「技術者向けコミュニケーションプレゼンスキル」です。いくらかわいい後輩でも、忙しい業務を止めて、入社するか否か不明の学生のために貴重な時間を割いてはくれません。

 就活に「技術者向けコミュニケーションプレゼンスキル」は必須です。これを身に付けずに、就活は厳しいなどと言う資格はないでしょう。