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中山聡史=A&Mコンサルト 経営コンサルタント
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中山聡史=A&Mコンサルト 経営コンサルタント

 今回は、検図にも非常に関連が深い「標準化」について話したいと思います。第8回でも説明しましたが、「標準図」も図面の書き方に対する標準化です。設計の仕事に関する内容以外でも標準化しなければならない業務は多くありますが、まずは設計だけに焦点を絞って考えていきたいと思います。

 標準化と聞いて、皆さんはどんなことを思い描くでしょうか? よく「部品を標準化することで○○○します」といった感じで使われます。「○○○」の中に入る言葉は「コストダウン」などです。

 例えば、2つの車両に異なる部品が搭載されていたとします。これらの異なる部品を共通化し、1種類の部品を両方の車両に使用する。すると、その部品の数が増加します。同じ部品の数が増えれば、大量生産によるコストダウンが可能となります。

 ところが、「仕事の標準化」は部品の標準化とは違って、簡単にコスト試算ができません。まさしく「見えないコスト」と言われる部分の標準化です。近年では「働き方改革」や「生産性向上」と呼ばれている内容ですね。

 例えば、Aさんしかできないと思われているエクセル(Excel)作業があるとします。設計で言えば「設計計算書」など、机上計算するために設計者の個人持ちとなっている技術計算の内容が多いのではないでしょうか。そして、Aさんはその作業が自分自身にしかできないことを非常に誇りに思っています。そのため、Aさんは他の誰にも任せず、自分だけがそのエクセル作業を行っています。しかし、その作業の内容をよくよく聞いてみると、そこまで難しい作業ではなく、慣れれば誰でもできるようなことです──。

 そう、ここに仕事の標準化すべき内容が隠れています。こう考えるのです。

「仕事のプロセスを標準化し、誰でもできるように改革する」

 これにより、Aさん以外でも作業が可能となります。仮にAさんが10年その会社で働いている場合、より高い付加価値を生み出す業務を行い、これまでの業務は新人に任せるのです。