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 設計者の皆さんは、日常業務の中でどのように「カイゼン(改善)」を進めているでしょうか。日常業務と改善業務の割合は、役職によって大きく変わります。図1に示す通り、役職が上がるにつれて改善業務の割合が増加してきます。

 役職が変わっても全体の業務量は同じであると仮定した場合、役員クラスの日常業務は承認行為であり、ほとんどが改善業務に割り当てられます。課長クラスでは日常業務と改善業務の割合がほぼ50%ずつとなります。本来はこうした業務割合でなければなりません。では、この改善業務をどのように進めるべきなのでしょうか。

図1●役職と業務量の関係
図1●役職と業務量の関係
役職が上がるにつれて改善業務の割合が増える(出所:A&Mコンサルト)
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闇雲に問題点を挙げてはいけない

 改善には2つの手法があります。帰納法的な改善手法と演繹(えんえき)法的な改善手法です。帰納法的な改善手法は、業務上の問題点を細かく挙げた上で、それらの対応策を検討していくものです。一方、演繹法的な改善手法は、あるべき姿を掲げ、それに向かうように改善を検討していくものです。

 帰納法的な改善手法は、設計現場で日々発生する小さな問題を解決するのにとても役立ちます。ただし、設計リードタイムの大幅な短縮や原価半減といった大きな課題を解決することには向きません。仮に帰納法的な改善手法を使ったとしても、目標には遠く及ばない結果となることでしょう。この場合には演繹法的な改善手法を選ぶこととなります。目標とする「あるべき姿」をいきなり掲げ、それを達成すべく全部門あるいは全社的に取り組む大掛かりな改善となります。

 今回は、帰納法的な改善手法に焦点を絞ります。先の通り、帰納法的な改善手法では細かく問題点を列挙するのですが、闇雲に列挙した場合は改善につながらない可能性があります。なぜなら、問題と感じるものは人によって変わるからです。それぞれの設計者の考え方や感じ方の違いで、ある人には問題と思えることが他の人には問題とは思えないケースが出てきてしまいます。問題とは「あるべき姿と現状とのギャップ」です。従って、改善を行う場合は、あるべき姿を設定してから問題点を挙げていく必要があります。

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