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効率のよいOJTの進め方とは

 効率のよいOJTを進めるためには、次のステップで進めましょう。

[1]目標の明確化

 OJTにおいて、最も重要なのは「目標の明確化」です。目標が設定されていないと、何となく毎日の作業を繰り返すだけになりかねません。

 目標を立てるということは、次のことを明確にすることです。

(1)どの仕事を割り当てるか

(2)何を教えるか

(3)誰が教えるか

(4)どれくらいの時間が必要か

 割り当てる仕事が明確になれば、何を教えるかを決めることができます。何を教えるかを明確にすることで、誰が教えるかや必要な時間が分かります。 こうして目標をスケジュール化することで、時間をつくり出しやすくなります。

 目標を立てる期間は少なくとも1年は必要ですが、長期にわたると達成感を感じることが難しくなるので、半期、月、週、日に細分化して、達成できたかどうかを分かりやすくします。

[2]指導の方法

 まず1つひとつの作業を確実に教えることが大切です。基本的な作業を確実にできるようにしてから、一連の仕事を任せていきます。

(1)作業を教える

 1つひとつの作業の「狙い」と基本的な「手順」を説明します。

(2)作業のポイントを教える

 正しい作業手順が分かれば、「作業のポイント」について説明を加えて実際に作業してみせます。なぜ「それがポイントになるのか」という理由まで説明することが大切です。作業のポイントを伝えるときには、できる限り絞り込みます。ポイントを絞ることで、どこに着目すべきかが分かり、確実な作業の習得とその効果を期待できます。

(3)ひとまとまりの仕事を任せる

 最終的には1つのまとまった仕事を任せることを目標として、その仕事の要素となる作業を体験させていきます。常に仕事の全体像と作業のつながりをイメージできるように指導します。基本的な作業や知識の指導が済めば、ひとまとまりの仕事を任せていきます。

[3]評価のフィードバック

 OJTを進める上で欠かせないのが実施内容の評価フィードバックです。事前に教育係と本人が共有した実施項目に対して、何ができたのか、何ができていないのか、できていない場合はどのようにして挽回するのかを確認して評価します。

 フィードバックは、面談形式で行います。コミュニケーションの機会を増やすために、月1回実施するのが良いでしょう。また指導者が日々の教育を実施する際に、その場でフィードバックすることです。その日にできたこと、できなかったことをリアルタイムにフィードバックすることによって、本人のやる気を引き出すことができます。日々の評価と定期的な面談による評価を継続的に行うことで、作業や教育に対して若手社員がどのように捉えているかが分かります。

 その結果を踏まえて、次は何を教えるか、どう教えたら理解できるかを教育係自身も認識することができます。行き当たりばったりの指導はOJTではありません。教育目標や内容を明確にして、計画的に継続することで効果が期待できます。

 企業の継続的な成長を支えるのは、「人」であり、将来を担うのは若手社員です。正しいOJTを着実に実践していくことで、教育係と育成対象者、組織と企業のエンゲージメントが高まり、社員が長期的に活躍できる環境をつくりあげることができるのです。