全2070文字
PR

タックマンモデルとは

 チームをつくる上で、「タックマンモデル」を理解することはとても参考になります。タックマンモデルとは、心理学者のブルース. W. タックマンが提唱したモデルです。チームはつくっただけでは自然に機能し始めることはなく、次の5つの段階を経て、期待通りに機能するようになる、と説いています。

[1]形成期(Forming)
[2]混乱期(Storming)
[3]統一期(Norming)
[4]機能期(Performing)
[5]散会期(Adjourning)

各段階でのリーダーの役割

 5つの段階の特徴とリーダーの動き方は、次のようになります。

[1]形成期(Forming)

 チームが出来たばかりで、メンバーは互いのことをよく知りません。メンバー同士がまだ本音を隠しており、緊張感を持っている状態です。チーム全員が同じ価値観を持っているのかどうかも分からない状況です。

 この段階のリーダーは、メンバー全員に、チーム結成の主旨や活動目的、目標を説明し、明確な指示を出して仕事を進めていく必要があります。

[2]混乱期(Storming)

 チームで仕事が始まったばかりの段階では、メンバー同士で主張が異なり、意見がぶつかり合います。各メンバーの意識や関心は、チームの目的や目標に向かうのではなく、互いの行動や考え方に向いている状況です。各自の行動や役割と責任などについて、対立が生まれる状態です。

 この段階のリーダーは、メンバーが互いの仕事や人間性を理解し合えるような活動を促します。すなわち、コミュニケーションの場を意識的につくることです。人はコンタクトする頻度が多いほどオープンになり、互いを認め合う関係になれます。

[3]統一期(Norming)

 混乱期を経て各メンバーが自分の仕事がうまくいくようになると、メンバー同士がオープンになり、互いの行動や思考の特性を容認するようになります。チームとしての目標を共有しながら、一定のルールの下でまとまってきます。他のメンバーやチーム全体のことを気に掛けるようになり、チーム内の関係が安定して、チームワークが生まれてきます。

 この段階のリーダーは、サポートし合う関係が構築できるように、互いの仕事内容を紹介して、よりメンバー間で深いコミュニケーションができるようにします。そうすることで、問題の発生にも早い段階で気づくことができます。

[4]機能期(Performing)

 リーダーの指示がなくても、メンバーは自律した行動が取れるようになります。これまでの成功体験が生かされ、チームとしての成果も出るようになります。チームに一体感が生まれ、チームの力が目標達成に向けられる段階です。

 この段階のリーダーはメンバーにできる限り権限委譲し、細かな指示は避けるべきです。この状態が持続するように、継続してコミュニケーションを行いながら、メンバーの自立をサポートすることが必要となります。

[5]散会期(Adjourning)

 時間的な制約や状況変化、目標の達成によって、メンバー間の相互関係を終結させる段階になります。

 この段階のリーダーは、解散の時期を見据えて、最後の締めくくりを行います。このチームで仕事をして成長することができた。このメンバーでまた仕事をしてみたいという声がメンバーから挙がったなら、リーダーは役割を果たしたといえます。

 各部門のプロフェッショナルなメンバーが集まって役割分担すれば、すぐに成果が出るというわけではありません。チームワークを高めるために工夫する必要があります。

 チームが良い状態にあるときよりも、窮地にあるときにこそ、リーダーの真価が問われます。チームが衝突したり、壁にぶつかって挫折したりしそうなときこそ、リーダーがチームの結束力を高める施策を打つ必要があるのです。

 まずは、自分が属するチームや社内のチームが今、どの段階にいるのか、段階に合わせたチームづくりができているかについて、ぜひ確認してみましょう。