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本記事は、エレクトロニクス実装学会発行の機関紙「エレクトロニクス実装学会誌」Vol.21 No.4 pp.273-276に掲載された「信頼性についての基礎知識」の抜粋です。全文を閲覧するにはエレクトロニクス実装学会の会員登録が必要です。会員登録、当該記事の閲覧は、エレクトロニクス実装学会のホームページからお進みください。

1. はじめに

 このところ、事故が依然として後を絶たない状況にあるばかりか、資格のない人が検査に当たっているなどのほかに、データの改ざんまで行われている事実が報道されている。

 プリント配線板に関係したことで言えば、信頼性を担当する技術者が、何のためにその試験を行うのかその意味を良く自覚しないままに従来から行っているので、それに

従っている、といった実態が見られる。しかも担当者が、試験を請け負ってくれる業者に丸投げで済ましているところも少なくない。

 このような現状を踏まえて、ECM (Electrochemicalmigration)研究会では、実際に検証実験を行い冊子に纏めて公開研究会を実施1)し、少しでもその試験の意義を技術者に伝わればと長年実施してきた。

2. 信頼性の概念

 信頼性に関連する用語は、JIS Z8115(信頼性用語)に定義されている。それによると、「アイテムが与えられた条件で規定の期間中、要求された機能を果たすことが出来る性質」とされている。

 ここで云う「アイテム」とは、信頼性の対象となるシステム、機器、部品、ソフトウエアなどを云う。また、「与えられた条件」とは、使用条件、環境条件、保全条件などを云う。さらに、「規定の期間」とは使用される期間を云う。

 これは寿命時間で規定するが、他にも距離や回数サイクルなどで規定することもある。最後に「要求された機能(function)」とは、果たすべき役割のことで、その製品に期待される機能を明確にする必要がある。

 ここで云う「信頼性という概念」は、故障しないとことを目標にしたものであるが、絶対に故障しない製品を作ることはできないので、「保全性の概念」が必要になる2)

 ここで云う「保全性(maintainability)」とは、故障時に速やかに修復できることを云う。仮に故障しても短時間で修復でき、それがシステムに対して致命的ではなく、システムの使用に関してはさして障害とはならない場合を云う。

 場合によっては致命的な事故が起こりうる場合には、事前に整備点検を行うか、一部部品の取り換えを行うなどの予防保全(preventive maintenance) の導入も必要になる。例えば、制御機器において、電解コンデンサの定期的な取り換えを行なう場合などである。

 以上のことでアイテムが事故は起こさないように、起こしたとしても決定的な事故にはならず修復が短期間で可能なように設計を行っておくべきである。

 一方、故障すればそれを寿命として、新しい製品と取り換える場合も多くなっている。この場合には、初期故障率排除に重点が置かれている。

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